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時事・コラム

2030年はどうなっている?子供たちの暮らす未来のために「親」としてできること

これからの時代のターニングポイントとなる2030年。テクノロジーがさらなる発展を遂げ私達の生活が便利になると予想される一方で環境問題、少子高齢化など問題もある。そんな時代を生きるパパ・ママが親として、大人として何が出来るのか考えてみよう。


 

情報化社会より先へ進み
より良く人間らしい生活へ

「Society5・0」は、2016 年に制定された「科学技術基本計画」に盛り込まれた新しい概念だ。その意味は、狩猟、農耕、機械化、そして情報化社会である現代まで、技術の発展に合わせて社会のシステムが変革を遂げてきたなかで、「もっと新しく、より良い社会を。より人間らしい生活を目指していくために、科学技術をうまく活用していこう」というスローガンのようなもの。ビッグデータや人工知能の利活用で、極限まで人が様々な作業や動作から解放される状況を目指すことが特徴である。そして、その中心となるのが「スマートシティ」だ。「スマートシティ」は、Society5・0を現実の世界でいち早く実装し「最先端技術の活用に伴って、都市の在り方や仕組みを再考する」という政策だ。経済発展だけでなく、温室効果ガスの排出量増加や少子高齢化、エネルギーの問題など、様々な社会課題解決も同時に行うもので、いわば、「持続可能で住みよい街を作っていこう」という取り組みだ。では今現在、「Society 5・0」や「スマートシティ」はどのように進められているのか。
「自動走行車については、今後の開発のロードマップが引かれています。エネルギー供給についても各地に分散化し、温室効果ガスの排出削減とエネルギーの安定確保の実現を目指すシステムが構築されつつあるところです。また、ECサイトで注文したアイテムをドローンが自動配達するシステムが、すでに一部でスタートしています。こんなふうに、様々な分野で活発に普及への動きがありますが、注意したいのは、新しい技術の誕生に伴って社会構造自体も変わるため、仕組みや制度自体も見直していく必要があるということ。例えば、自動走行車が当然の社会になれば、既存のタクシー事業を営む方々はどうなるのでしょうか? そこはきちんと議論が必要だと思います。とはいえ、日本全体でどうあるべきかを考えるとなると、なかなか前に進みません。それを地域や町などが自立して、将来あるべき世界・社会像を考え、導入や制度作りに挑戦していこう、というのが『スマートシティ』の考え方なんです」。

AIにはない企画力や
困難を乗り越える力を

では、「Society5・0」や「スマートシティ」が実現すると、どんな未来が待っているのか。空飛ぶ車に、各家庭で家事・育児を手伝ってくれる人間的なロボットなど、ワクワクするような世界が広がっていそうだ。その一方で、Society5・0」や「スマートシティ」の実現には不安な面もある。最たるものは、AIに仕事を奪われる人が生まれることだ。その人たちは何をして暮らし、どう収入を得るのか。アイデンティティにも関わる問題で、今後大いに議論が必要だろう。そう考えると、これからの子供たちが目指す仕事は、人間しかやり得ないこと、例えばロボットに仕事を教えたり、新しいビジネスや企画をデザインする職業が望ましいのかもしれない。最後に、これからの時代を生きるために子供たちがどんな力を身に付ける必要があるのか、土屋さんに聞いた。
「予想できない状況や困難を乗り越える力は絶対必要になると思います。また、情報が溢れる時代だからこそ、『自分が好きなものはこれ』と明確にすることも重要ではないでしょうか。それから、インターネットの情報は趣味趣向で勝手にリコメンドされるので、価値観が似たものを目にしがちです。しかし、社会には価値観が違う人もいます。その違いを認めることの大切さも、親や地域が教えていくべきことだと思います」。まるで漫画のような新しい未来。だが、そこで生きていくことは、思ったより簡単ではなさそうだ。生き抜くスキルを一緒に考えていくことが、今後の子育てに欠かせないテーマとなるのかもしれない。


Society5.0を達成した2050年頃の未来予想図。どんな生活が実現できるのか。FQ最新号で詳しく紹介中!

よい未来を子供たちへ残すために
親としてできることを

上述したように、ワクワクする未来に向けて進んでいる一方、『2030年問題』と呼ばれる社会問題や環境問題の深刻さも日に日に増している。例えば、人口減少。明治大学特任教授で人口論を研究する金子隆一先生によると「人口減少は私達が生きている間恒常的に続き、その勢いは少なくとも百年は続く」そう。このままでは、三分の一以上が高齢者となる超高齢化社会を迎え、子供たちは少ない労働力で親世代をはじめとする多くの高齢者を支えていくこととなる。だからこそ終身雇用や年功序列のような保守的な思考ではなく、個人レベルでの働き方の変化や質の向上が求められる時代になっていく。子供たちが迎えるであろう激動の時代にいまパパ・ママができることとはなんだろうか?FQJAPANvol.65では、これからの時代を生き抜くために必要な子育てのポイントを漫画でわかりやすく解説。子供たちと生きる「少し先の未来」に向けて、いまから準備を始めてみてはいかがだろうか。

教えてくれた人

土屋俊博さん

電機メーカーに入社後、経営・事業企画部門に従事。2019年から内閣府に出向し、科学技術・イノベーション政策・スマートシティ分野の政策立案を担当。その後、一般社団法人スマートシティ社会実装コンソーシアムの設立に携わり、現在は事務局として新たなスマートシティ分野のサービス創出の支援を行う。その傍ら、中小企業診断士として地域経済活性化やシビックテック活動に参画。小学1年生の男の子の父。


文/笹間聖子
絵/土井聡士

FQJAPANvol.65より一部転載

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