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阿部寛と北村匠海が親子役で共演! 映画『とんび』に込められた家族の絆の必要性とは

いつの世も変わることのない親子の絆がここにある。不朽の名作「とんび」が、阿部 寛×北村匠海を主演に迎え、待望の映画化。現在、大ヒット上映中の同作品に込められたメッセージと見どころを紹介しよう。

あの不朽の名作「とんび」が映画化
時代を越えて愛される親子の絆の物語

直木賞作家・重松 清による、何度途切れても必ず繋がってゆく親子の絆の物語「とんび」が待望の映画化を果たし、全国ロードショー中。主人公である父・ヤス役には、『テルマエ・ロマエ』「下町ロケット」などのヒット作をはじめ、圧巻の表現力と存在感で長年日本映画・ドラマ界をけん引する阿部 寛。ヤスの息子・アキラ役には、『君の膵臓をたべたい』『東京リベンジャーズ』など、様々なキャラクターを演じ切り、幅広い年代から注目を集める北村匠海。脇を固めるのは、薬師丸ひろ子、杏、安田 顕、大島優子、麻生久美子と豪華キャストが勢ぞろいした。

監督には、『糸』『64‐ロクヨン‐』などを手掛けた瀬々敬久。脚本は、『宮本から君へ』『MOTHER マザー』などで評価の高い港 岳彦が担当。原作に忠実かつ、映画オリジナルとなる令和のエピソードを加え、古き良き時代の物語で終わるのではなく、いま、そして未来につながる「絆」を描いた作品となっている。

 
 

人と人の距離が生じている
今の時代にこそ必要な物語

同作品は、すでに2度TVドラマ化されている。それをなぜ今、映画化するのか、本作プロデューサーはこのように語る。

「昭和中期以降の瀬戸内を舞台に人々の温かさや大らかさが描かれていますが、あの時代は良かったという懐古に浸るだけではなく、現在に繋げていける大切なものがあるのではないかと考えました」

この想いに応えるために、瀬々監督と脚本・港氏がこだわったのは「いま観るべき映画にする」こと。原作とTVドラマは平成の入口で終わるが、映画では令和までをオリジナルとして描くことに。

「ヤスの人生を息子であるアキラが肯定し、それを今度は自分の子供たちに伝えていく。この物語を今に繋げるためには、それが非常に重要でした。今の時代に、ヤスの生き方をそのまま実現することは難しいと思いますが、家族への愛情や人への思いやりの大切さは伝えることができます」(瀬々監督)

最後に、主演を務めた阿部寛さんは撮影を振り返ってこう語る。

「町の人々皆が支え合いながら生きていく姿が、この映画の魅力だと感じました。ヤスにとっての”家族”は、アキラだけではなく登場人物全員です。人々の間に距離が生じている、そんな時代だからこそ、人々が助け合って生きるこの物語が、皆様に届いてくれればいいなと思っています」

時代による価値観の変化は著しく、ライフスタイルも多様化する現代において古き良き時代の物語はどこか他人事のようになってしまうこともある。しかし、いつの時代でも「家族の絆」は確かに存在する。本当の豊かさとはなんなのか、親として、子供たちに伝えていかなければいけないことはなんなのか。『とんび』は、いまの時代にこそ必要な「家族の在り方」を考えるきっかけを与えてくれるだろう。

 
 

DATA

映画『とんび』大ヒット公開中

昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。運送業者で働くヤス(阿部 寛)は、今日も元気にオート三輪を暴走させていた。愛妻・美佐子(麻生久美子)の妊娠に嬉しさを隠せず、姉貴分のたえ子(薬師丸ひろ子)や幼馴染の照雲(安田 顕)に茶化される日々。幼い頃に両親と離別したヤスにとって家庭を築けるということはこの上ない幸せだった。遂に息子・アキラ(北村匠海)が誕生し「とんびが鷹を生んだ」と皆口々に騒ぎ立てた。しかしようやく手に入れた幸せは、妻の事故死で無残にも打ち砕かれてしまう。こうして、父子二人きりの生活が始まる。母の死を理解できないアキラに、自分を責めるヤス。和尚の海雲(麿 赤兒)は、アキラに皆が母親代わりなってやると説き、雪が降っても黙って呑み込む広い海のようにアキラに悲しみを降り積もらすな―「お前は海になれ」と、ヤスに叱咤激励するのであった。親の愛を知らずして父になったヤスは、仲間達に助けられながら、我が子の幸せだけを願い、不器用にも愛し育て続けた。そんなある日、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をついた─。

【出演】阿部 寛
北村匠海 杏 安田 顕 大島優子
濱田 岳 宇梶剛士 尾美としのり 吉岡睦雄 宇野祥平 木竜麻生 井之脇海 田辺桃子
田中哲司 豊原功補 嶋田久作 村上 淳
麿 赤兒 麻生久美子 / 薬師丸ひろ子

【原作】重松 清「とんび」(角川文庫刊)
【監督】瀬々敬久
【脚本】港 岳彦
【音楽】村松崇継
【主題歌】ゆず「風信子」

【配給】KADOKAWA イオンエンターテイメント

【HP】映画『とんび』公式サイト

©2022『とんび』製作委員会

 


林編集長の映画レビューはコチラ!
父となって観た映画『とんび』について。
 

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