ママのストレスの原因はパパの理解不足? 解決の鍵となる「Co育て」とは
2020/10/28
自粛によって家で過ごす時間が増えたパパは多いことだろう。家族の時間を豊かに過ごせているだろうか? コロナ禍における子育ての意識調査をもとに、夫婦の育児スタイルを見直してみよう。
家族の時間が増えても
7割のママが孤独を感じている
コロナ以降、在宅ワークが広がるなど自宅で家族と過ごせる時間が増えた。江崎グリコ株式会社が実施した「コロナ禍における子育てに関する意識調査」でも、新型コロナが子育てになんらかの影響があったという人のうち6割超が、ポジティブなものとして「家族で一緒に過ごせる時間が増えた」と回答している。
一方で、コロナの拡大によって孤独感や心細さを感じているママは7割近くにのぼった。孤独感、心細さの原因として挙げられたのは、1位が「地域のコミュニティ(支援センター、児童館、子育てサロンなど)に参加できない」、2位が「他の子育て中のお母さんたちと交流できない」であった。
ママたちにとって、ママ友や友人・知人との交流は大きな心の支えであり大事な情報交換の場なのだ。対して、パパたちは子育てに関する情報の多くをパートナーから得ていることも調査は示している。思い当たるパパも多いのではないだろうか。しかし、「パートナーの子育てに対する知識・理解が十分ではない」ことは、実はママたちの子育てにおける悩みの3位にあたるのだ。
「孤育て」から「Co育て」へ
こうした状況を踏まえ、江崎グリコでは『Co育てプロジェクト』を展開している。子育ては「孤育て」だと言われることがある。それを「Co育て」へと変えていこうというものだ。“Co”には、Communication(和気あいあいと)、Cooperation(上手に協力しながら)、Coparenting(いっしょに子どもを育てる)という3つの意味が込められている。パパママが、そして社会が一体となって子供を育てていこうという取り組みだ。
同社は先ごろ、自治体向けのオンライン子育て支援サービス『Co育てプログラム』の提供を開始した。妊娠中期・後期・出産後の合計3クラスで構成される体験型講座だ。パパママの意識の違いを確認し理解することで、家族というチーム作りに寄与することを目的に開発された。意識の差で生まれるすれ違いが多くなりがちな出産前後の時期に、プログラムを通じて「どうしたらCo育てできるか」をパパママが一緒に考えて話し合うことで、子育てへの不安を軽減するとともに、共に取り組む育児「Coparenting」社会の実現を目指す。
プログラムは3日間にわたって行われる。1日目は妊娠中期をテーマに「子育てチーム結成!」、2日目は妊娠後期にパートナーと共有したい「家事育児を考える」、3日目は出産後に役立つ「すれ違いをCo育てで解消」となっている。
プログラム終了後も、同社のCo育てコミュニケーションアプリ『こぺ』の提供により、家族間の意識の差で生まれるすれ違いを解消し、継続して「Coparenting」のサポートを受けられる。
コロナ禍では個々人にも社会にも大きな痛みをもたらしているが、オンラインでのさまざまな試みが実を結んでいる。そうした新たな学びや交流の場を活用して、子育てに新たな豊かさを見出していきたい。
DATA
江崎グリコ株式会社
Co育てPROJECT
Co育てコミュニケーションアプリ「こぺ」
<調査概要>
調査機関:江崎グリコ株式会社
調査名:コロナ禍における子育てに関する意識調査
調査期間:2020/09/6~2020/09/07
調査方法:インターネット調査
調査対象者:現在妊娠中もしくは0~2歳の子どもがいる男女(20~40代)
調査地域:47都道府県
サンプル数:600
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文:平井達也