出産祝いにもオススメ! 赤ちゃんの月齢別「五感」に働きかけるオモチャ10選
2020/10/01
子供は遊びを通して、生きるために必要なさまざまな能力を獲得していく。それを支えてくれるのが、発達段階に応じたおもちゃだ。子供の心と体の発達を促すおもちゃについて詳しい大隈和子さんに話を聞いた。
環境に繰り返し働きかける
ことで子供の力は育つ
子供にとっては、体を動かすこと、五感を使うこと、人とかかわること、それ自体が遊びになります。
0~1歳ごろは、体を使う「運動遊び」、五感を使う「感覚遊び」、そして、大人からの働きかけによる「あやし遊び」「やり取り遊び」がメインです。感覚遊びはその後、手を使ってものを操作する「操作遊び」、想像して遊ぶ「模倣(つもり)遊び」「象徴(見立て)遊び」に分化していきます。
おもちゃは、五感を使う「感覚遊び」を引き出すのに有効です。子供の発達段階に合わせたおもちゃを与えることで、遊びの質は高まり、よりよい心と体の発達につながります。
では、どんなおもちゃを与えたらよいのか。子供は、環境に何度も働きかけてくり返し試すことで、その反応を見て、環境の性質を理解します。それが、子供の思考力や判断力、問題解決能力などを育てます。
たとえば、水や砂などの自然物は子供の働きかけに対してとても応答的でわかりやすいため、子供にとっては非常に魅力的な素材。市販のおもちゃでも、なるべく自然物に近い応答性があるおもちゃが好ましいでしょう。
ここでは、五感に働きかけることで、子供の健やかな育ちにつながるおもちゃを具体的にあげてみました。
発達段階別
五感に働きかけるおもちゃ
生後1ヶ月~
ねんねの時期は動きや音が楽しめるものを
モビール
風にゆらゆら、自然な動きが赤ちゃんの感性をやさしく刺激する。
ベッドメリー
オルゴールなどやさしいメロディのものがおすすめ。
生後3ヶ月~
手でものが握れるようになったら
触ったり舐めたり、感触が楽しめるものを
がらがら
手に握りやすく、舐めても安全なものを選ぶ。カラフルな色のものや振るときれいな音がするものなど種類を揃え、さまざまな素材感、音に触れさせる。
生後5ヶ月~
首が座り、姿勢が保てるようになったら
触って反応が楽しめるものを
おきあがりこぼし
触ると反応する。これを繰り返し楽しめる。
ベビーキューブ(鈴入りの積木)
手に握れる大きさで、降ると鈴の音がする。軽いためはじめての積木に最適。
生後7ヶ月~
おすわりやハイハイができたら
動かしたり追いかけたりなど、
探究心が育めるものを
ボール
やわらかく安全なものを選ぶ。転がしたり、投げたり、追いかけたりが楽しめる。
重ねカップ
入れ子式に重ねたり、積み上げたりできる。転がして、ハイハイで追いかけることも。大人が積み上げては子供が倒すことを繰り返して遊ぶのもよい。
1歳前後
立っちやあんよができるようになったら
行動範囲を広げ、好奇心を刺激するものを
プルトイ
引っ張って歩くと付いてくることが子供の有能感をくすぐる。引っ張り方で、動きが変わってくるのも子供の好奇心を刺激する。
1歳~
言葉が出始め、大人のまねをし始めたら
複雑な手の動きや想像力を育てるものを
はめこみパズル
手先を使い、試行錯誤しながら、はめたり外したりが経験できる。
マグネットモザイク
つけて外す操作遊びにも、いろいろな形をつくって遊ぶ見立て遊びとしても使える。
PROFILE
大隅和子さん
「浜松の未来を育てる会」代表。子育ちアドバイザー、おもちゃコーディネーター、子育ち環境コンサルタント。
FQ JAPAN VOL.55(2020年夏号)より転載