赤ちゃん・子供の肌トラブル予防ガイド~予備知識編~
2015/11/25
冬は乾燥や寒さによって、赤ちゃんや子供の肌が荒れがちに。正しいスキンケアテクニックと、赤ちゃん・子供の肌の特徴を学んで、肌トラブルから守ってあげよう!
肌ダメージが起こりやすい
冬はしっかりスキンケアを!
冬は乾燥や寒さにより、肌がカサついて粉をふいてしまったり、アカギレができてしまったりといった肌トラブルが、大人でも起きやすい時期。赤ちゃんや子供の肌は大人以上にデリケート。だからこそ、しっかりとしたスキンケアが大切! そこで、皮膚科医である渡邊千春先生に、冬ならではの肌トラブル予防法を聞いた。
「肌の水分量や皮脂分泌量は、1年の気候の変化に伴い、大きく変動します。特に、気温も湿度も低下する11月~3月にかけては、皮脂の分泌量が減り、逆に水分の蒸散量は急速に増加します。また、1年間の肌リズムは、植物の成長と似ていて、春から夏の成長する時期と、秋から冬にかけて蓄える時期の2つの期間があります。特に秋冬は、肌の新陳代謝が低下する傾向にあります」。
そのため、皮脂の分泌量が低くなり、水分の蒸散量が増加するので、より乾燥肌になりやすくなるのだそうだ。
「また、肌が乾燥していると、皮膚のバリア機能が弱まり(下図)、刺激に敏感になって肌が赤くなったり、かゆくなったりするので、キメが乱れたハリのない肌になってしまいます」。
肌トラブルを回避するために重要なのはスキンケア。しかし何をすればいいのだろうか。
「スキンケアの基本は、皮膚のバリア機能を維持すること。冬のこの時季は、お風呂に入って肌を清潔にすること、保湿剤をこまめに塗って保湿すること、加湿器などを使って乾燥を防ぐことをオススメします」(渡邊先生)
渡邊千春 先生東京医科大学卒業後、東京医科大学皮膚科などを経て、埼玉県さいたま市浦和に千春皮フ科クリニックを開業。皮膚科・小児皮膚科・美容皮膚科・形成外
科のクリニック。乳幼児のスキンケア・皮膚に関しての講演も行っている。医学博士・皮膚科専門医。
Illustration » SEIJI TAKEZOE
Text » RIE SUGITA
FQ JAPAN VOL.37(2015-16年冬号)より転載