港町の人々との触れ合いから「海の恵み」を感じる
2016/06/10
父子で出かけたい日本の「食」を感じる旅と題し、太平洋と豊かな自然に囲まれた伊勢志摩を見てみる。
「食育」とは、人生に必要な「食」の知識をきちんと学ぶこと。毎日の食事を通して実践できればいいけれど、バタバタと過ぎて行く日常の中で、一体何をすれば良いのやら……。そんな父親の密かな悩みを解決するヒントが、「旅」にあった! 今回は、父子で出かけたい日本の「食」を感じる旅と題し、太平洋と豊かな自然に囲まれた伊勢志摩を見てみる。
地元の暮らしに触れながら
伊勢の魅力をつまみ食い
太平洋と豊かな自然に囲まれた伊勢志摩。中でも伊勢湾の湾口に位置する鳥羽は、古くから人々の往来が盛んで賑わってきた港町だ。海女漁が行われる恵み豊かな場所としても知られている。
この街に親子で訪れたら、海島遊民くらぶが主催している「鳥羽の台所 つまみ食いウォーキング」ツアーに是非参加してほしい。九鬼水軍(戦国時代の志摩の水軍)の居城である鳥羽城の下町の道(約400m)を散歩しながら、伊勢志摩の魅力を心置きなく〝つまみ食い〞できるのだ。約1時間の散歩の中で、海とともに暮らす漁師たちの職人技に触れ、サザエや旬のネタのお寿司など、海の旨みを堪能することもできる。途中、町中にある海産物問屋にも立ち寄ってみてほしい。そこでは、海の食材たちを生きている状態で観察できるばかりか、実際に手で触ることもできるのだ。また、ツアーは徒歩だけでなくベビーカーでの参加が可能という点も小さな子供連れには嬉しい。
元気で人懐っこい鳥羽の住民の人情や暮らしに触れながら、食することの楽しみを子供と一緒に体感しよう。きっと、親子にとってかけがえのない思い出となるはずだ。
自分の口に入る生き物の姿を、リアルに知ることができる学びの場。
伊勢神宮にも献上された海の幸
日本最大の半島である紀伊半島の東側に位置する三重県。中でも伊勢志摩は豊潤な海に隣接し、伊勢海老や桑名のハマグリなどで知られる場所だ。古くから漁獲された海産物は伊勢神宮に献上されていた。伊勢神宮にまつわる食としては「伊勢うどん」が有名。また、黒潮の影響を受けて気候は四季を通じて温暖で、稲作や野菜栽培も盛んだ。煮干しやサバ節、かつお節なども多く生産されていて、家庭では野菜の煮しめが食卓にのぼることが多いという。
海島遊民くらぶ(有限会社OZ)
TEL:0599-28-0001
住所:三重県鳥羽市鳥羽1-4-53
「鳥羽の台所 つまみ食いウォーキング」 ツアー料金:1名¥2,100(税込/大人・子供)
期間:通年(8月13~15日・12月30日~1月3日は除く)
所要時間:約1時間
http://oz-group.jp/
Text » CREAITIVE MOM’S LINK
※FQ JAPAN VOL.36(2015年秋号)より転載