共働き率8割超え! フィンランド流の働き方とは!?
2016/03/02
「日本人は労働時間が長い割に、生産性が良くない」などという話をよく耳にする。では実際、海外の人々はどのように仕事と向き合っているのか。そこには我々にとって驚愕の、“その国ならではの働き方”が存在していた。今回はフィンランドのWLB事情を紹介する。
人口わずか540万人規模の国の
残業がない効率の良い働き方
共働き率が8割を超えるフィンランドの就業時間は午前8時から午後4時。子供の朝食は保育園が提供し、夫婦のどちらか早い方が子供を送り、残業が無い方が迎えに行く。
残業になりそうな日はその分早めに出勤する。保育園は午後5時頃に閉園するので、それに合わせて退社するしかない。定時退社のためにランチは30分、社内会議はランチと一緒に済ませることも。人口540万人とリソースの少ない国では効率良くやらなければ疲弊してしまうのだ。
残業が無くなったら何を充実させるか
それでは帰宅後、フィンランド人はゆっくり「家族の時間」を過ごすのかといえば、さっと夕飯を済ませ、子供の習い事に奔走していたりする。ジョギングやゴルフにハンティングなど、大人の「自分の時間」も大事で、仕事好きな人はキャリアアップの為の勉強や副業、社用メールもチェック。
「ワークライフバランス」の考え方は人それぞれなのでその違いから夫婦喧嘩に、アフター4の長い時間でお互いの欠点や嫌なところが目に付き離婚に至るケースも珍しくは無い。フィンランドの離婚率は50%だが……。
労働法を無視した「ブラック企業」に対する批判が高まっている日本でも、この例を参考に「残業が無くなったら何をどう充実させたいのか」夫婦で話し合うと良さそうだ。
Text » SACHIKO KUTSUKE
※FQ JAPAN VOL.34(2015年春号)より転載