iX-MEN養成講座 LESSON6 我が子と半日対峙せよ!
2014/12/11
一人の時間を過ごしたり、友達とワイワイ楽しんだり……。 妻にゆとりをもたらすために、自分だけで我が子と対峙することを厭わない。 それがiX-MEN(イクメン)!
一人の時間を過ごしたり、友達とワイワイ楽しんだり……。
妻にゆとりをもたらすために、自分だけで我が子と対峙することを厭わない。
それがiX-MEN(イクメン)!
<ミッション1>
子供と半日お留守番してみる
食事の用意をしながら、洗濯機を回して、掃除機をかけた後、子供がぐずればミルクを飲ませ、おむつを替えたら、今度は寝かしつける……。日々、妻が当たり前のようにこなしていることが、いかに困難なMISSIONなのか、この時はじめて気づく夫も多いだろう。
それでもなんとか乗り切れば、リフレッシュしたママがとびきりの笑顔で帰宅するはず……と思うかもしれないが、現実はそんなに甘くない。帰ってくるなり笑顔は消え「部屋が散らかってる!」「ミルクが残ってるじゃない!」「おむつがパンパンじゃない!」とダメ出し波状攻撃が開始されるのだ。このとき衝撃を跳ね返そうと抵抗すると、さらに威力を増した反撃を受けることは目に見えている。そんな時は、衝撃を跳ね返すのではなく吸収する防御に徹することこそ正解だ。そして、言い訳の代わりに「毎日こんな大変なことをしているんだね。ありがとう」とねぎらいの言葉を返すことで、妻の攻撃を完全に封じることができる。
妻に怒りの感情を抱かせず、心安らかな1日をプレゼントする。
それがiX-MEN!
<ミッション2>
子供と半日外出してみる
ベビーカーの行く手を阻む階段や人混みは序の口。電車の中で子供が騒ぎ出してしまったときの肩身の狭さ。レストランで食事が出てきたときに限ってプ〜ンとアレの臭いを感じておむつ替え……。
子供を連れてお出かけする大変さを実感すれば、電車の中でよその子が騒いでいたって、笑顔を投げかけてあげられる。子供をベビーカーに乗せ、階段に通せんぼされている女性を見つければ「手伝いますよ」と自然に声を掛けられるようになる。我が子との外出で体験した数々の困難を乗り越えて、沢山の優しさを獲得する。
それがiX-MEN!
スキル1 予定はあくまでざっくりと
子供と一緒のお出かけでは、予定通りに進むことのほうが少ない。無理なスケジュールを組むことなく、どこに行って何時頃帰るという大枠の予定だけを決める程度がちょうどいい。それでも予定が崩れることはあるのが子供とのお出かけだ。そんなときのために予め覚悟を決めておいて、決して予定のズレを嘆かない。
それがiX-MEN!
スキル2 2人だけのヒミツがお土産
ヒミツとは言っても、わざわざ悪いことをしなくてもいい。たとえば、公園できれいなお花を見つけて「ここにきれいなお花があることは2人だけのヒ・ミ・ツね」などと言うだけでも、我が子との絆を深めることができる。我が子とのお出かけをかけがえのない思い出に変えてこそiX-MEN!
スキル3 自分のおでかけスタイルを確立する
おむつセット、ほ乳瓶、抱っこ紐など、おでかけに必要なグッズは自分で選ぶ。父親の外出用にデザインされたお洒落なファーザーズバッグに入れる。我が子との外出専用に、日々自らのスタイルを整えておく。それがiX-MEN!
スキル4 階段をパワーでクリア
エレベーターのない駅の階段に出会ったとき、ひるむことなくベビーカーごと持ち上げて上り下りすること。あらゆるバリアーに敢然と立ち向かい、全てをバリアフリーに変えていく。そんな圧倒的なパワーを備えていてこそiX-MEN!
スキル5 人混みでは片手に子供、片手にベビーカー
半端ない人混みに遭遇してしまったら、ベビーカーを押して進むのは困難だ。その場合、ベビーカーを折りたたんで片手に持ち、もう片方で子供を抱えて進むほうが早い。こんなときのためにコンパクトな抱っこひもがあると便利だ。もちろん、その抱っこひもはお気に入りのファーザーズバッグに入れておいて、秒速で装着する。それがiX-MEN!
育児・教育ジャーナリスト
おおたとしまさ(TOSHIMASA OTA)
株式会社リクルートを経て独立。男性の育児・教育、子育て夫婦のパートナーシップ、無駄に叱らないしつけ方、中学受験をいい経験にする方法などについて、執筆・講演を行う傍ら、新聞・雑誌へのコメント掲載、ラジオ出演も多数。
おおたとしまさの著書一覧
Illustration >> KOUICHI KITA
Text >> TOSHIMASA OTA
※FQ JAPAN vol.17(2010年冬号)より転載
(2014.12.11up)