パパ友の輪はなぜ広がりにくいのか
2014/11/04
ママ友の輪というのはいろんなところに自然にできる。でもパパ友の輪というのはあんまり自然発生しない。そもそもパパという立場でつながる機会が少ないというのはあるのだけど、パパ友の会みたいなものを結成しようとしてもあんまり広がらなかったりする。
男は「命令」、女は「共感」で組織を作る
ママ友の輪というのはいろんなところに自然にできる。でもパパ友の輪というのはあんまり自然発生しない。そもそもパパという立場でつながる機会が少ないというのはあるのだけど、パパ友の会みたいなものを結成しようとしてもあんまり広がらなかったりする。
これ、まさに、男と女の組織作りの違いだと思う。
男子校と女子校の違いで特徴的なのは運動会。男子校の運動会では、学年を縦割りにして戦う。しかし少なくない女子校では、学年対抗で運動会を戦う。中高一貫校では高3と中1が競ったりする。勝負は見えている。でも、女子校の先生に聞くと、「女子は勝ち負けよりも、自分たちのチームの集団力をどれだけ高められるかにモチベーションを感じるもの。縦割りの運動会をしたこともあったがうまくいかないので戻した」というような話を複数聞く。
イギリスの心理学者が著した『共感する女脳、システム化する男脳』によると、そのタイトル通り女性は共感が得意で男性はシステム化が得意とのこと。その理屈を当てはめると男子校と女子校の運動会の違いも理解できる。男子は命令系統による縦型のシステマチックな組織を作るのが得意。女子は共感をベースにした横型の柔軟な組織を作るのが得意。このことは拙著『女子校という選択』にも書いた。
くり返す。男性は命令による縦型組織を作るのが得意。女性は共感による横型組織を作るのが得意。
で、ママ友やパパ友の集まりのような「横の繋がり」をベースにした組織を作るのは、女性のほうが得意なんじゃないかと思う。逆に男性は、縦型の組織で命令系統がはっきりしていないと落ち着かない。だから、たまにあるパパ友の会なんかを見てみると、ボスみたいな人がはっきりしていて、「先輩-後輩」みたいな関係がなんとなくある。やっぱり縦型のシステマチックな組織になっていることが多いのだ。でもそれだとあんまり横に広がらないのだ。だからパパ友の会というのはなかなか自然発生せず、しかも広がりにくいのだと思う。