これからの住まい選びはどうする? ツギクル住まいのトレンド最前線
2024/04/02
家族にとって暮らしやすい住まいづくりの次はトレンドを押さえておきたい。うまく活用すれば補助金を受け取れたり、最新鋭のアイテムやサービスが見つかることも。これからの時代に合った住宅とは。住まいづくりナビセンター・河田さんに教えてもらおう。
最大トレンドは脱炭素化
省エネ家電から始めよう
「2050年のカーボンニュートラルの実現を目指し、政府は、2023年11月に「子育てエコホーム支援事業」を公表しました。電気代や物価の高騰の影響を受けやすい子育て世帯を対象に、高い省エネ性を有する新築住宅やリフォームについて補助金の給付を受けられるもので、住宅の脱炭素化は今、大きなテーマになっています」(河田さん)。
そのひとつとして、太陽光パネルはじめ、あらゆる最新鋭の設備機器を導入する暮らしも挙げられるが、これには注意も必要だそう。「一度に家全体に最先端の機器を導入するのは初期費用が高く、また、実際に使いこなせるのか? という心配があります。それよりも、太陽光で発電した電力を生活に使うか蓄電池に溜めて災害に備える、省エネ型の給湯器を導入するなど手軽なものから始めるほうが無理なく環境に配慮した生活が送れるのではないかと思います」。
また、スマートホームにも同様のことが言えるという。「最初から家全体のスマート化を考えるのではなく、暮らしている中で不便を感じたときに、解決してくれるものを都度取り入れていくのがいいでしょう。例えば、スマートロックやインターホンの映像をスマートフォンで確認できるカメラなどは、防犯面からも安心できます」。
ライフスタイルは変化していくもの。家族の暮らしに合わせて、アップデートしていくことが持続可能な生活にたどり着く最適解なのかもしれない。
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住まいづくりナビセンターでは、家づくり・リフォームの基礎講座をはじめ、資金や住宅取得の専門相談を自宅にいながらオンラインでも実施。また、ポータルサイト「リフォーム評価ナビ」では、最適なリフォーム事業者探しができる。疑問や不安なく住まいづくりやリフォームを進める手助けになるはずだ。
教えてくれた人
一般財団法人住まいづくりナビセンター
専務理事
河田 崇さん
1965年、大阪市生まれ。元 独立行政法人 住宅金融支援機構 部長。住宅金融支援機構では、工務店向けの省エネ基準解説書や木造住宅工事仕様書の作成などに従事。マンション管理士、建築基準適合判定資格者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持つ。
FQ JAPAN VOL.69(2023-24年冬号)より転載