買い物ついでに子供の計算が上達!? 効率のいい算数の勉強法を大公開
2019/07/28
子供と一緒にスーパーへ出掛けたなら実践したい教育法。日頃の会話一つで子供の計算能力が簡単に伸ばせる。
買い物上手の計算式
買い物を通してお金や数について真剣に考えると、計算式を見ただけではわからないような算数の問題の答えがスラスラと浮かんでくる。たとえば、カレーの材料を予算1000円で買うときの、残金の求め方。親子のなにげない会話に見えて、実は、「1000-(100+150+150+200)=400」という面倒な計算式を、子供は知らないうちに解いている。この経験が学校の授業でひらめくきっかけになる。
会話例
1000円で、カレーの材料買えるかな?
親「カレーの材料、1000円以内で買えるかな?」
子「にんじんが100円でしょ。玉ねぎ150円、じゃがいも150円……」
親「今、全部でいくらか電卓で計算してみてよ」
子「100+150+150=400だって」
親「じゃあ、残り600円で、お肉とカレールーを買わなくちゃ!」
子「全部で足りるかな?」
親「カレールーが200円だから、残りは……」
子「400円!」
親「よし! お肉コーナーへGO!」
おやつで考えるかけ算、割り算
かけ算・わり算・比の考え方は、子供の大好きなおやつに絡めて話すのがオススメ。たとえば、ホットケーキミックスのパッケージ裏に書いてある作り方の「材料」から必要分を求めるために、かけ算やわり算を使ってみる。また、高学年になってきたら「10個90円のチョコと、15個120円のチョコはどっちがお得?」という問いかけをしてみるのもいい。これはわり算を使って「1あたりの数」を求めることで、「15個120円のチョコのほうがお得」という答えにたどり着く。
会話例
ホットケーキを8枚焼くとき、卵と牛乳はいくつ必要かな?
親「今日のおやつは一緒に
ホットケーキを焼こう!」
子「やったー!」
親「うちは4人家族だけど、1人何枚ずつ食べるかな?」
子「うーん……2枚くらいかな?」
親「じゃあ、4人×2枚で、
全部で8枚焼けばいいね!」
子「おー!」
親「作り方を見ると、ホットケーキを4枚作るときに卵1つ、牛乳150g必要だって。8枚だと、卵と牛乳はいくつ買っていけばいいかな?」
子「えー、わからないよ」
親「さっきと同じだよ。卵と、牛乳にも、×2をしてみると、必要な分量がわかるよ」
子「そういうことか!じゃあ、卵は2個。牛乳は……」
親「電卓で、150×2をしてみると……?」
子「300。牛乳は300mlだ!」
親「大正解! あ、でも何枚か焦がすかもしれないから
多めに買っていこうね」
子「それがいいね」
スーパーに計算機を持っていくのがオススメ。キーが大きなものの方が子供でも扱いやすい。目の前の数字を「どう使うか?」を鍛えることで、算数嫌いをつくらず四則(加・減・乗・除)が学べる。
プロフィール
監修者
杉山 桂一
長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。子育て・教育の講演会でも大人気。
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Text >> MIKAKO WAKIYA
Illustration >> AKIKO AKIBA
FQ JAPAN VOL.51より転載