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押し付け型の一斉授業はナシ!? 子供の主体性を育む「フレネ教育」がスゴい!

押し付け型の一斉授業廃し、各々の個別学習を進めると同時に、共同体としての自己人格も最大限発展させる教育法「フレネ教育」とは?

個人と共同体を同時に重視する
フレネ教育とは?

創設者はセレスタン・フレネ。第一次世界大戦で負傷兵となった若き小学校教師がフランスの片田舎の小学校で試行錯誤のなかでさまざまな教育技術を編み出した。フランスの公立学校教師の間で支持が広まる一方で、公立学校の枠組みに限界を感じ、1935年、自らの学校をヴァンスにつくった。

「格好いい頭と何でもできる器用な手。子供は自分が役立ち、自分に役立ってくれる理性的共同体の内部で自己の人格を最大限に発展させる」というのがフレネ教育の理念だ。

押しつけ型の一斉授業を廃し、各々の「学習計画表」に従って個別学習を進めるスタイル。授業を「仕事」と呼び、教科学習だけでなく「自由作文」や「手仕事」にも取り組む。

一方で学校を理性的共同体と位置づけ、「学校協同組合」による「生徒集会」を設けたり、「イニシアチブ」と呼ばれる奉仕活動を子供に求めたりする。



<フレネ教育のキーワード>

「個別学習」の形式でマイペースに学ぶ
生活に根ざした「手仕事」からも学ぶ
自発性を前提にした「自由作文」
個別の興味関心を探究する「自由研究」
民主主義を学ぶ「生徒集会」

フレネ教育から学ぶ
子育てのヒント

いくつもの教育技術を開発したフレネだったが最後まで「理想の教育」を掲げなかった。「正解」を示す代わりに、状況に応じた「最適解」を模索しつづける姿勢に徹した。安易に「正解らしきもの」をねつ造したり、それに飛びついたりするひとではなく、問いを問いとして抱え続ける強さをもつひとこそを育てたいからだ。

親は子供にあれこれ教えたくなってしまう。でも本当に必要なのは、「正解」を教えることではなくて、「わかんないなあ」といいながら子供といっしょに考えつづけることなのかもしれない。


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TEXT:TOSHIMASA OTA

FQ JAPAN VOL.51より転載

 

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