『ファンタビ』主演俳優が語る”育児と仕事”妻と一緒に脚本チェックも
2019/01/08
旧知のジュード・ロウとの共演
若き日のダンブルドアに扮したのは、ジュード・ロウ。イギリス人同士、2人は旧知の仲だったので共演に喜んだようだ。
「ジュードとは友人としてもう何年も付き合いがあったので、彼との共演はとても嬉しかったよ。彼には少し茶目っ気があって、ユーモアが感じられるので、完璧なキャスティングだと思った。素晴らしい存在感もあるしね」。
一方、グリンデルバルド役のジョニー・デップについてはこう分析する。
「これまで最もダークなキャラクターはヴォルデモートだったから、それに匹敵するキャラクターをどうやって作ったら良いかという課題があったけど、ジョニーのグリンデルバルドは邪悪の核でありながら、どこか魅惑的。それこそが、ジョニーが成し遂げた素晴らしい功績だよ。どこか優雅で、人間性すら感じることができる。それによって邪悪さの説得力がさらに増すんだ」。
本作のクライマックスで、グリンデルバルドは説得力のあるスピーチを披露して仲間を募る。それについてエディは興味深い見解を示す。
「単純に白黒ハッキリと分かれるものではなく、複雑なものになっている。彼は魔力や理性に働きかける論理で人を操るんだ」。
「眠りの魔法」を使いたい
公私ともに順風な人生を送っているエディ。下積みから今の地位を築いた過程で得たものを子供達にどう伝えようと思っているのだろう。
「子供たちは2歳半と8ヶ月だから、そうした話をするのはまだ早いよ。ただ、『魔法が実際に使えたら、どんな魔法を使う?』って聞かれたら、『すぐに眠りにつく魔法』って答えるね。下の子、ルークに夜通しずっと眠るようになって欲しいからね。それか、『お昼寝魔法』かな。
僕は毎日、いろいろな新しいことを学び、そして、試し、新しい道に進んでいる。俳優としてお決まりな言い方かもしれないけど、『二度と役が回ってこないかも知れない。ずっと仕事があると思うな』という考えも頭にある。そして、家族ができたら、『この作品のために出張したいか? それほどこの脚本は良いか? 妻や子供たちの人生に影響を与えても足る仕事か?』って思う。そして、『妻もOKするか?』っていうのもある。僕らは夫婦で脚本を読み、決断する。それが人生で一番の変化だよね」。
父親になって何を学んだかと聞くと「忍耐」とすぐに答えるエディ。「僕は、忍耐力がない性格だからね。そして、子供達は僕の心を開いてくれる」という彼は、子育てで精神的な成長を経験しているようだ。
DATA
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』
3D/4D/IMAX® 同時公開中
主人公ニュート・スキャマンダーは、ホグワーツ魔法魔術学校の卒業生。シャイで、おっちょこちょいな、愛すべき魔法動物学者。ある日ニュートは捕らえられていた強大な敵、“黒い魔法使い”グリンデルバルドが逃げ出したことを知る。ニュートの恩師ダンブルドア先生は「グリンデルバルドを倒せるのは、君だけだ」とニュートに告げる。魔法界と人間界の支配を企む黒い魔法使いを追って、ニュートが仲間や魔法動物たちとともに向かったのは、パリ! しかし、その悪の力は仲間たちにまで及ぶことに!? 試されるニュートと仲間たちの絆――彼らは世界を救えるのか?
出演:エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、エズラ・ミラー、ゾーイ・クラヴィッツ、カラム・ターナー、クローディア・キム、ウィリアム・ナディラム、ジュード・ロウ、ジョニー・デップ
監督:デイビッド・イェーツ 脚本:J.K. ローリング 配給:ワーナー・ブラザース映画
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Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.
PHOTOGRAPHY BY LORENZO AGIUS
Text >> IZUMI HASEGAWA
FQ JAPAN VOL.49より転載