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基礎知識

子供が突然発熱、嘔吐……自宅での処置と受診するタイミングは?

0〜3歳の乳幼児期に患う病気やケガは、親にとって心配なことが多い。特に初めての子供ならなおさらだ。いざという時、慌てず適切な対応ができるように、乳幼児期に多い症状と病院へ行く目安を確認しておこう。

緊急を要する場合を見極める
そのためにも知識は大切

免疫力も未成熟な乳幼児期の子供が、病気にかかるのは当たり前なこと。初めての高熱など、心配ばかりがつのりがちだが、病気も成長の過程ととらえて、きちんとしたホームケアを心がけよう。



初めての子供が病気やケガをしたときに、父親としてどう対応するか。子供にとってはもちろん、奥さんにとっても意外と重要なポイントだったりする。とはいえ、父親だって初めてなわけだから、多少あたふたしてしまうのは仕方がない。ただ、父親になる身として、また父親として、いざというときのために最低限の知識を身に付けておくべきだと思うのだ。

などと偉そうなことを言う僕も、最初の子のときはパニックに陥ることもしばしばあった。男の子ということもあって生傷は耐えないし、病気で何度か深夜病院に駆け込んだことも……。まぁ、みんなそうして少しずつ父親らしくなっていくのだろうけど。

今回は、小児科医として多くの著書も出版されている、中野こどもクリニック院長の中野康伸先生に話を伺ってきた。

発熱

(編集部)――早速ですが、まずは発熱です。これも乳幼児期には頻発しますよね。しかも、平気で39度とか出ちゃうから、最初はもうドキドキでした。でも、本人はほっぺた赤くしながらも意外と元気で、おもちゃで遊んでたり。

(中野先生)「そうなんです。元々赤ちゃんというのは体温の調節機能が未成熟だから、体温をうまくコントロールできないんですね。しかも、新陳代謝が非常に活発なこともあって、平熱が少々高め。だから、熱が高いからといって重い病気だというわけではありません。食欲もあり、しっかり水分を取れているようであれば、体を冷やして一晩様子を見ていても問題ないんです。逆に、大した熱ではないのだけど、機嫌が悪かったり食欲がないとか、体に発疹が出ているなどあれば、すぐに受診した方がいいでしょう。ひきつけを起こしている場合も要注意です」

(編集部)――確かに、風邪を拗らせてしまったり、ウイルス性の病気に感染していたりした時の発熱時は、もう本当にぐったりしていましたね。一度、救急病院へ駆け込んだときもあったのですが、その時はさすがに焦りました。

(中野先生)「それから熱の場合は、上がり下がりのパターンがポイントだったりします。例え39度とか40度の熱が出ても、日を追うごとに少しずつでも下がっていけば心配ないのですが、逆のパターンだとちょっと心配ではあります。病院へ電話で状況を伝える際など、そうした発熱のパターンなども記録しておくとなおいいでしょう」

発熱に気が付いた時の
対応方法は?

子供はよく熱を出すが、意外と元気だったりするもの。慌てて病院へ行かずに、機嫌や食欲、水分がちゃんと取れてオシッコが出ているかなどをチェックしながら、少し様子をみるように。

熱の出始めはゾクゾクするので、布団をかけて温かくしてあげよう。しかし、熱が上がりきったら体がほてるので、薄着にすること。氷枕や熱冷ましのシートは、それで快適そうなら使ってもいいし、嫌がるのなら無理して使う必要はない。また、汗をかいたら体を拭き、着替えさせてあげよう。

そして大切なのが水分補給。湯冷ましやイオン飲料などをこまめに与えること。ミルクや食事は欲しがれば与え、無理に与えなくても大丈夫。食べたがるときは、消化がよく口当たりのよいものにしよう。

発熱時の受診の目安

家で様子をみる

・熱っぽいが機嫌がよく、食欲がある

診療時間内で受診を

・翌日になっても熱が続いている
・機嫌が悪く、食欲がない
・38℃以上熱があるが水分が取れている

診療時間外でも受診を

・脱水症状を起こしている
・激しい嘔吐や下痢を併発
・意識がもうろうとしている
・呼吸が苦しそうで顔色が悪い
・生後1ヶ月未満の赤ちゃん

発疹を併発した場合

以下以外の症状でも、発疹が出たら翌日には受診するように。

突発性発疹⇒診療時間内で受診を

突然高熱が出て、熱が下がってから、おなかのあたりに出る。

川崎病⇒診療時間外でも受診を

高熱が続きかなりぐったりしている。手足や首が腫れたり、白目や唇が赤くなる。

麻しん、風しん、水ぼうそう⇒診療時間外でも受診を

全身にどんどん広がっていく。感染力が強いので注意。

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