注目キーワード

基礎知識

怒るのはNG? 我が子に「食事のマナーと楽しさ」を身につけさせる方法

我が子への食育で意識したいのは、マナーよりもまず"楽しく食卓を囲む"こと。自己中心的な思考や直感的な思考、自我意識が芽生える6歳までの時期は、親子で楽しい思い出を作ることがとても大切になっていく。

食事は育児の基本
褒めて教えて明るい食卓を

もう、「食べさせてもらう」時期は卒業。次のステップで意識していきたいのは、大きく次の2つだ。最初に教えるべき「食事のマナー」と、大切な家族のコミュニケーションの場としての「食卓の認識」。

これらを意識する事によって、子供は将来、自らが食生活をきちんと管理していくことのキッカケにしていく。たかが食事の時間といえども、あなどってはならないのだ。

最初に教えるべき
食事のマナー

最初に教えるべき大切なマナーとは、ズバリ「挨拶」。

「いただきます」「ごちそうさま」……我が子には、この2つのシンプルな言葉を、食前食後に当たり前のように言えるように導いてあげたい。そのためには、まず”親”が大きな声で言ってあげることだ。言うまでもなく、子供は親の真似をする。手本にすべき大人がきちんと挨拶をすれば、子供は自然と身につける。

“食前食後”の挨拶がしっかりできるようになったら、次は”食事中”のマナーだ。スプーンや箸を使って、自分ひとりで食べられるようにコーチングしてあげたい。

まずは、幼児にとって比較的なじみのあるスプーンから。スプーンはただすくうだけのシンプルな食器だが、やはり慣れない幼児にとっては難しい。最初のうちはポロポロ食物をこぼしてしまうだろう。あなたはここで叱らずに、やさしく我が子がスプーンを持つ手を包み込んで、口に誘導してあげてほしい。そのカタチを覚えていけば、徐々に自分で食べられるようになるはずだ。

スプーンに慣れたら次は箸にチャレンジだ。これについては、初めての子供でも持ちやすいように改良された「しつけ箸」というものが市販されている。子供たちにとって、箸は大人が思っているよりもずっと難しいもの。こういう便利なものは、ぜひとも利用すべきである。

ここで注意したい点がある。いくらマナーを教えるといっても厳しく叱ることは、絶対に避けてほしい。

「できないから叱る」ではなく、できなければ何度でも教える。「できたら、大げさなくらいに褒める」というスタンスが大切だ。子供のやる気を損なわず、楽しく覚えてもらうこと。食卓にイヤな思い出を植えつけてはツマラナイ。あくまで食卓は楽しい場所なのだ。

大切な家族の
コミュニケーションの場

さて、普段忙しい我々父親にとって「食卓」は、非常に貴重なコミュニケーションの場であることは言うまでもない。この先、何年も子供との距離を保つためにも、我が子に大切な家族のコミュニケーションの場としての「食卓の認識」を付けさせておきたい。

そのためには、今のうちから「パパとの会話は楽しい!」と、我が子に思わせる努力をすること。たとえば「今日はお母さんと何をしていたの?」と頻繁に子供に話しかけるといい。騒ぎながらの食事はマナー違反だが、家族と楽しむ程度の会話は全然オッケーなのである。

実際、日常のなかで家族が一同に揃って話をする時間という機会は、なかなか作れないもの。食卓は、子供のしつけから家族間の交流まで、多くのことがぎゅっと詰まった濃密空間なのだ。



Text >> YUKINOBU KATO

FQ JAPAN VOL.9より転載

育児アイテム名鑑

アクセスランキング

  1. 日本人がセックスレスになりやすい理由は? 1年で約140回のギリシャ夫婦との違い...
  2. 旅ライターが選ぶ冬の子連れスポット6選!施設選びのポイントと注意点を紹介...
  3. 男だって泣きたい…離婚後に待ち受ける試練とは?
  4. 男が「父親」に覚醒するための10の処方箋
  5. 子供が親によくする質問ベスト30を紹介「なぜ空は青いの?」
  6. 子供が怖い夢を見たらどうする? パパとママがしてあげるべきこと
  7. 子供に自信をつけさせるメンタルトレーニング
  8. アドラー心理学から学ぶ! 「人が幸せを感じる”3つの条件”」とは?...
  9. SEXで大事なのは「触れあい」と「思いやり」
  10. 産後のママはどんな状態? 妻を支えるために知っておくべき『産後ケアの基本』...

雑誌&フリーマガジン

雑誌
「FQ JAPAN」

VOL.72 | ¥550
2024/9/9発売

フリーマガジン
「FQ JAPAN BABY&KIDS」

VOL.69 | ¥0
2024/5/31発行

特別号
「FQKids」

VOL.20 | ¥715
2024/11/9発売

お詫びと訂正

  第17回 ペアレンティングアワード