「ヨコミネ式」から学ぶ、子供を伸ばす親の心構え
2018/06/22
問6 負ける経験よりも勝つ経験(成功体験)のほうが成長には重要だ
負ける経験こそ子供の成長を促す
かけっこで負けた子は、心底悔しがる。その悔しさこそが「次は絶対に勝ってやろう」という向上心を引き出す。ヨコミネ式では、足の遅い子供に適度なハンディをつけて、足の速い子に勝てるチャンスを与える。どの子にも、勝つ経験と負ける経験をさせることが成長のためには非常に重要であると考えるのがヨコミネ式学育法である。人は生きていれば、勝ちもあれば負けも必ずある。それを丸ごと受け入れる強さが身につくのだ。
問7 できたたからといって、ガムなどのご褒美をあげるのは教育上良くない
給料なしで働けないのは大人も子供も一緒
褒めるより「認める」ことで天才を育てるヨコミネ式。大人は仕事に対する正当な評価として給料をもらうが、子供にもご褒美は必要だ。その演出効果を高めるため、園内には自動販売機を設置し、できた子供には100円を渡し、ジュースを買いに行かせる。認められた子は、みんなの前でとても誇らしげで、とくに気弱なタイプの子には、この演出は効果的だ。10円ガムもご褒美には最適。ガムには集中力をアップさせる効果がある。
問8 教育とは、子供に「教える」ことである
教えるよりも「教えない」ことで天才を育てる
「教えない」「自ら学ばせる」というのがヨコミネ式。では子育てと教育の目的とは一体何だろうか? その答えは「自立」である。2歳まではすべてにおいて親の助けが必要だが、3歳から自立が始まる。だからこそ、3歳になったら突き放す勇気が必要になる。教えない・甘やかさないことで、子供は自分の力で困難を乗り越えていく。どんな子供にもその力がある。その力を信じてさえいれば、子供はみんな天才になる。
問9 うまくできたら、褒める
褒めるのではなく「認める」ことが大切
一般的に「褒めて育てることが大切」と言われるが、褒めることより大切なのが「認める」こと。たとえばヨコミネ式では名前を「ちゃん」付けではなく呼び捨てにする。「○○ちゃん」といった赤ちゃん扱いをするのではなく、子供を1人の人間として認めているからだ。なにかうまくできたら、その様子をちゃんと「見て」、できたことを「認め」、お兄ちゃんだから当然という目で「OK!」と声をかける。認めることで子供は天才になれる。
問10 「いいお父さん」になるには、やはり努力が必要である
テキトーな父親が子供を天才にする!
教育理論や子育て本を勉強すれば、子供は天才になるだろうか。それができればだれも苦労しない。ヨコミネ式・子供が天才になる方程式は、「教えるのをやめ、手を抜いてテキトーになろう」という型破りなやり方。テキトーが子供を天才にする。ここで言うテキトーとは、「教える」のはなく、ましてや自分の価値観を押しつけるのでもなく、「子供から学ぶ」こと。それには既成概念にとらわれない柔軟さと素直さが必要だ。
もちろん、子供の才能を伸ばす方法は1つとは限らない。その子に合った方法を見つけ出すには、何より親が子供としっかり向き合い、ありのままの子供を尊重する姿勢から始まるのかもしれない。
Text » MIKAKO HIROSE
FQ JAPAN VOL.16より転載