パパも知っておくべき 「無痛分娩」ママのリアルな声
2018/04/10
欧米では、すでに主流の「無痛分娩」。日本ではまだ一般的とは言えず、 医療事故の報道などでネガティブなイメージを持つ人も。しかし、無痛分娩を選ぶ人は増加傾向にある。パパが知っておきたい、全国の実態調査をご紹介。
無痛分娩ってみんなやってるの?
否定派の意見とは?
父親になる自覚は全く芽生えていないのに、もう分娩の話? お金のことや分娩場所、立会い出産など、夫婦で話し合い、決断しなくてはいけないものは多数あるもの。「無痛分娩」もそのひとつ。妻が希望すれば「いいよ」と言ってあげたいけれど、そもそも「無痛分娩」ってどんなものなのか。
妊娠・出産・子育て分野のサービス提供をおこなう、 株式会社ベビーカレンダーが、 全国の出産経験を持つ女性 約1200名を対象に「無痛分娩」に関する意識調査を実施した。
数値にすると16%、 大体6人に1人が無痛分娩をおこなっているという結果になった。 「日本産婦人科医会」の調査結果によると2016年時点での実施率は6.1%なので、 無痛分娩をおこなった人は2年で約10%増えたということになる。
ストレートに「無痛分娩についてどう思うか?」という問いを投げかけてみたところ、 無痛分娩に対して肯定的な回答は51%と全体の約半数で、 どちらともいえない、 または条件つきであれば賛成という中立の回答が26%、 否定的な回答は23%という結果になった。
肯定の意見
肯定的な意見の中の半数以上が「良いと思う」「やりたかった」「すばらしい」、 ほかには「やりたかったけどかかりつけの産科では選べなかった」「費用が高かったので諦めた」といった回答も。
<実際の声>
「産後の回復が早そう」
「安全性が確保されていれば是非行いたい。 欧米では無痛が一般的とも言われているので、今後日本でも広がっていけば良いなと思う」
「自然分娩は本当に体力的にも精神的にもつらいため、やはりそれに耐えられない身体的な事情などある方もいると思うので、これからも取り入れるべきだと思います」
「テレビでは色んな事故が起きていますが、やはり必要な事だと思うので医師の方にはもっと意識を高めて欲しいです」
「お産の痛み、重い軽いは人それぞれなのでもっと気軽に選択できるようになればいいなあと思います。ただ費用や無痛分娩までのプロセス(研修会に参加等)や無痛分娩のやり方等が産科さんによってバラバラなので、何を基準に選べば良いか迷うところもあります。特に地方だと産科の数自体が少ないので無痛分娩を希望しても実施している産科さんがない、というのも現状かと思います」
中立の意見
「人それぞれ」「持病などの理由で出産のストレスに耐えられない人には必要だが、自分には必要ない」「リスクを理解したうえで、または安全性が確保できれば」など、第三者の立場で見た冷静な見解が多く見受けられた。
<実際の声>
「事故のニュースをたまに耳にするので躊躇してしまいましたが、私の知識不足だっただけなのかもしれません。自然分娩との違い、良い点・悪い点などの情報がもっとあれば、無痛分娩を選択していたかもしれません」
「メリット、デメリットをきちんと分かって取り入れるなら、個人の自由なので好きにしたらいいと思う」
「分娩の選択肢のひとつであり、特に否定も肯定もないです。ただし、行う際には病院選びは慎重にしたい」
「出産の痛みが軽減されるのは良いことだが、ケースによっては麻酔が出来ない場合もあり、出産する側もちゃんとした知識が必要だと思う」
否定の意見
否定派の回答366件中、3分の1以上を「怖い」という意見が占めている。ほかには「メリットがないように思う」「リスクが高い」など。やはりテレビやインターネットの報道の影響で、安全面での不安が大きくのしかかっているということが分かる。
<実際の声>
「母子共に寝たきりになってしまったニュースなどをみると、自分がやるには不安がいっぱいです」
「持病がある人などが無痛分娩を選択できるのはとてもいいことだと思うけど、健康な人まで無痛分娩にする必要はないと思う」
「陣痛は痛いので、和らぐのであればいいなとは思いますが、事故が結構起きているので(リスクが高い)、そこまでして選ばないかなと思います」
「医療事故のニュースなども聞き、リスクが怖いのと、お腹の中で大事に育てた赤ちゃんの顔を見ることなく亡くなってしまったお母さんの事を考えると痛ましい」
「通常分娩で、痛みを伴う出産を経験することで赤ちゃんにさらに愛着が湧くと私は思っているので、あまり無痛分娩には興味はない」