魔裟斗さんトークショー「受動喫煙から子供を守る術」
2018/04/26
3/25(日)、FQ主催イベント「イクフェス イオンレイクタウンkaze」にて、育児、夫婦仲、受動喫煙などをテーマにした『魔裟斗さん スペシャルトークショー』を開催。理想の父親像や夫婦円満の秘訣、不妊治療についても語ってくれた。
タバコの煙には70種類以上の発がん物質!
来場者「こういった法案が整備されるとすごく助かる」
みなさんは、いま政策で進んでいる「受動喫煙」に対してどんな印象を持っているのだろうか?
会場に訪れたパパ・ママからは、「自分もたばこをやめたから、受動喫煙対策に関してはすごく理解できる」「小さい子供もいるので、こういった法案が整備されるとすごく助かる」など、受動喫煙にまつわる健康増進法案に対する肯定的・前向きな声が多かった。
そもそも「受動喫煙」とはなんだろう? 喫煙者が吸っている煙(主流煙)だけではなくタバコから立ち昇る煙(副流煙)や喫煙者が吐き出す煙にも多くの有害物質が含まれている。本人は喫煙しなくても、自分の意思とは関係なくこれらの煙を吸わされてしまうことを「受動喫煙」という。
副流煙には、主流煙に比べて多くのニコチン、タール、一酸化炭素が含まれている。タバコの煙には約5000種類の化学物質、約200種類の有害物質、70種類以上の発がん性物質が含まれている。受動喫煙による年間死亡者数は15,000人と推計され、タバコを吸う夫の妻は、肺がんリスクが約1.3倍になるという研究報告がある。
受動喫煙が周りの人の健康に与える影響として、脳卒中、肺がん、虚血性心疾患になりやすいことが明らかになっている。また、受動喫煙により、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクも高まる。
子供へのリスクは、中耳炎(中耳疾患)、学童期の咳・痰・喘鳴・息切れ、喘息の誘発と悪化、呼吸機能の低下、う蝕(虫歯)などが示唆されている。
魔裟斗さん「禁煙生活を始めて3年。
タバコは大切な家族との時間をすごく無駄にしてました。」
―― 魔裟斗さんは子供を持つ親として、この「受動喫煙」について、どう思われますか?
魔裟斗「じつは、僕、引退したあと、タバコを吸っていた時期があるんです。それまでかなり厳しいストイックな生活を続けていましたから、そこからの解放感に、つい……。自由を満喫するひとつの手段のようなものだったんでしょうね(笑)。でも、2人目が誕生したその日、すぐに禁煙外来へ行って、禁煙を始めました。禁煙生活を始めてから3年になります。」
―― 受動喫煙というのは、子供の喘息や中耳炎、乳幼児突然死などを引き起こすともいわれています。
魔裟斗「格闘家時代のひとつの教訓として「何かを得るには、何かを捨てよ」という言葉がいつも胸の中にあります。これは、すべてのことに当てはまるんです。つまり、タバコについていうなら、タバコを吸うという行為を得るために、多くのお金と時間を捨てています。よく家族で出かけたときなんか、「ちょっとタバコを吸ってくるね」とみんなを待たせて1人で吸いにいってましたから。これって大切な家族と一緒に過ごす時間をすごく無駄にしていますよね。妻とそれぞれの子供の時間を奪っていたことにもなります。」
―― 魔裟斗さんご自身、「望まない受動喫煙」を経験されたことはありますか?
魔裟斗「吸わなくなった今となっては、受動喫煙はゼッタイに嫌ですね。このあいだも飲食店に入ろうとしたとき、店の中でタバコを吸っている人がいたので、入るのをやめました。妻にも子供たちにも受動喫煙はさせたくないですから。それから入口に灰皿を置いている店もよくありますが、これも嫌ですね。とにかく子供たちが一緒のとき、受動喫煙を避けるためにも喫煙可のお店は個人的には選ばないようにしています。」
―― かつては男性の8割が喫煙していた時代があり、喫煙は非常に身近な習慣でした。現在、全体人口のうち喫煙人口がどれくらいか、ご存知ですか? これは今日のクイズ大会の出題問題にもなっていますが、A)18%、B)27%、どちらだと思いますか?
魔裟斗「昔はそんなにたくさんの人が喫煙していたんですね。驚きです。どっちかなあ?」
―― 全体人口のうち喫煙人口の答えはAの18%です。
魔裟斗「18%! 意外と日本では喫煙人口が減ってきているんですね。「望まない受動喫煙」の社会の実現に向けて、この数値がどんどん減っていくことを期待したいです。やはり親が吸っていると、子供は煙の臭いに慣れちゃうし、鈍感になっていくように感じます。先日、喫煙する友人の車に乗ったら、僕は臭いがすごく気になったのですが、一緒に乗った彼の子供はまったく気になっていない様子でした。タバコにおける親の責任は重大です。」