デジタル+アナログ? AI世代がやるべき幼児期教育
2018/05/02
良質なアプリと
遊び方を極めよう
ここで五十嵐先生が考える”良いアプリ”の見分け方を紹介しよう。
①親との関わりが意識されているか
②時間を区切って遊べるか
③目標がわかりやすいか
④子供が自分で遊び方を見つける余地があるか
⑤いま伸ばしたい子供の能力と関係あるか
「アプリも動画も同じですが、まずは大人が試すことが大切です。そして使わせる場所を限定すること。我が家では、食卓と寝室にデバイスは持ち込まないのが絶対ルール。当然、親もです」。
さらに遊んでいる様子を見守る親の態度も重要だ。結果主義・成果主義ではなく、個性的な子供の気づきや発見を大事にするのも親の役目。「何かを覚えさせるのではなく、何かに触れさせることで、子供自身が発見します。これが創造力へとつながるのです。また、デジタルは試行錯誤を繰り返すことに適しています。
アプリに登場するキャラクターは、 うまくいったらものすごく褒めてくれますし、子供に〝困った体験〞もさせてくれます。失敗してもいいんだと次に挑戦する勇気をくれるのもデジタルの利点です。なにしろ失敗で学ぶことが子供の特権ですから。デジタルはヘコんでも気持ちを立て直す力=レジリエンスを養ってくれます。親も失敗するところも見せて、一緒に楽しむのが一番ですね(笑)」
結局はいつの時代も「何で遊ぶか」よりも「どう遊ぶか」が重要といえよう。
PROFILE
五十嵐悠紀
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科専任講師。2男1女の母。子供向けにITを使ったワークショップなども行う。
FQ JAPAN VOL.46(2018年春号)より転載