冬に大流行のノロウイルス!効果的な対処法とは一体?
2018/02/05
風邪やインフルエンザ、ノロウイルス感染症など冬に流行する病気がたくさんある。正しい知識を学んで、ウイルスや細菌による感染症から愛する家族を守る賢いパパになろう! 今回はサラヤ株式会社の村松寿代さんに、ノロウイルスの対処法についてお聞きする。
ヒトからヒトへ感染しやすく
感染力が非常に強いウイルス
ノロウイルスは温度が低くなるほど長時間生存可能で、乾燥にも強いため、冬に感染する機会が増加する。ノロウイルスに感染すると急性胃腸炎を引き起こし、下痢や嘔吐、腹痛などになることが。
感染力が非常に強く、10〜100個という少量でも発症し、長期免疫が成立しないため、何度もかかる場合もあるという。
ノロウイルスの主な感染源は経口感染。二枚貝などの汚染された食品を摂取したり、感染者が触れた場所、感染者の便や吐瀉物を処理した手指などから感染し、ヒトからヒトへとうつることが多い病気である。
多様な感染経路を断つためには、下記の衛生的手洗いと食中毒予防3原則がオススメだ。
衛生エキスパートがお答え!
「ノロウイルスの対処法」
Q. ノロウイルス感染症の対処法は?
A. 症状を和らげる対処療法のみ
ノロウイルスに効く抗ウイルス薬はなく、下痢や嘔吐などを和らげる対処療法が行われます。免疫力が低い乳幼児が感染した場合、脱水症状に注意。症状が落ち着いたら少しずつ水分補給を心がけましょう。
Q. 汚物処理はどうすればいい?
A. 乾燥前にすばやく適切に消毒
汚物にはノロウイルスが大量に含まれている可能性があるため、乾燥する前にすばやく処理。手袋やマスク、エプロンなどを着け、汚物を処分したら、塩素系漂白剤を水で薄めて0.1%以上の塩素系漂白剤調製液を作成し、汚れたところを消毒。その後しっかりと衛生的手洗いを。
PROFILE
村松 寿代 (むらまつ ひさよ)さん
サラヤ株式会社サニテーション事業本部食品衛生サポート部食品衛生学術室室長。管理栄養士の資格も有し、スーパーや食品工場などで食品衛生や感染症予防の助言を行う。
Photo>>KOUICHI IMAI
Text>>RIE SUGITA
Illustration>>PANTO DAIKICH
FQ JAPAN VOL.45より転載