パパが育休を取得するための3つの制度、知ってる?
2017/12/11
2107年には、先進国の半数以上の人が100歳以上生きると言われている。そんな"寿命100年時代"のための、新しい人生戦略を提示した書籍『LIFE SHIFT』が、14万部の大ヒットとなった。ファザーリングジャパンでは「男の100年ライフ応援プロジェクト」を今夏から開始! イクメンの5段活用で考える、男の「100年ライフ」とは?
イクメンの5段活用で考える
男の「100年ライフ」とは?
男性の100年という人生を考えた時、イクメンの5段活用がライフスタイルを豊かにすることに繋がると考えています(下記参照)。
ライフステージは進化する! イクメン五段活用
①イクメン…仕事だけをしていれば良かったと考えていた人が家庭でも役割があると気が付いてイクメンに!
②イキメン…家庭だけでなく地域にも自分の役割があるということに気が付き、地域で活躍するイキメンに!
③イクボス…PTAなどの活動をしたイキメンは、多様性ある状況をマネジメントできるようになれば、職場では女性活躍なども考えられるイクボスに!
④イクジイ…仕事でも輝き続けたイクボスは、定年が来た時には今度は孫育ても楽しみ、地域でも活躍するイクジイに!
⑤ケアメン…イクメンだった人は、料理も作れるので親や妻が要介護になった時にお世話ができるケアメンに!
なぜ男の100年ライフ応援プロジェクトを始めたかというと、僕らは様々な企業で講演などを行っていますが、定年後をイメージしていない人や、「いつまでも奥さんが自分の側に居てくれる」と思っている人があまりにも多すぎるからです。
実際に厚生労働省が公表しているデータ※1によると、離婚は年間22万6198組で発生。同居期間が20年以上で離婚した熟年離婚は年間3万8641件となっています。その原因の多くは企業戦士と呼ばれた男性が、家の事を全くやらず、家庭を顧みずに働いていたことだと言われています。つまり、男の100年ライフを考えると家庭が一番大変な時にパパが育休を取って育児に参加する事はとても大事なことだと言えます。
※1.「平成27年人口動態統計月報年計(概数)」
実は充実している!
日本のパパの育休取得制度
1992年に施行された「育児・介護休業法」から日本の育休がスタートしました。それまでは女性も育児のために休むことができなかった。なぜそれでやってこられたかというと、家におばあちゃんがいたり、実家に預けたりして働いたから。
当初は女性もおっかなびっくり育休を取得していたのですが、2000年を超えたあたりからは女性が当たり前に育休を取り、会社に復職するようになりました。この育休の制度などはまるで女性のためのツールのような扱いですが、よく見ると実は男性にも同じ権利があります。
また、現在は「パパ・ママ育休プラス」※2という制度もあり、男性に限り、産後直後に取った休みをノーカウントにして、もう1度育休を取得できるのです。これは、職場に復帰するため子供を保育園に預け始める時に使うと便利だと言われています。
さらに、「育児休業給付金」は、現在では賃金月額の67%支給(育休の開始から6ヶ月まで。6ヶ月後からは50%)。育休中は社会保険料が免除になるので基本的には8割くらいの賃金が手元に入ることになっています。
現在の日本の育休制度はパパにとってものすごく充実していて、休みを取ってもそこまで損をすることはありません。しかし、未だその情報を知らない人や、育児は母親がやるものだと思っている男性が多く、法律やルールはあるけどあまり運用はされていない、というのが実情です。
※2. パパママともに育児休業を取得する場合は、子供が1歳2ヶ月に達する日まで取得休業可能期間を延長することができるとした制度。出産後8週間以内にパパが育休を取得した場合は、特別な事情がなくても再度の取得を可能としている。