子供の友人トラブルを深刻化させないための親の心得
2017/08/31
いじめは早期発見で対処!
親が今から心がけるべき3つのこと
親が主役にならないこと
いじめを察知したとき迅速な対応が必要ですが、実際には過干渉、過保護な親のほうが多いような気がします。親が主役になってはいけません。問題があるとわかったらまず、子供にどうしたいのか聞いてみる。そのうえで、親として何ができるのか考えてみる。なかなか難しいことですが、子供が自分でいじめ問題を解決できれば、それに越したことはありません。親が出ることで、チャンスを摘み取ってしまうこともあるのです。
親がいじめをしないこと
子供の前で「最近の新人は使えない。ガツンと言ってやった」とか「老害は早く消えろ」などのように、弱い立場の人たちを一方的に責めるような言いかたをすると、子供も「何をしても、何を言ってもいい相手がいるんだ」と誤解します。「背が小さいから」「貧乏だから」「不潔だから」などの理由で、弱い者いじめに加担するかもしれません。
相談しやすい関係をつくること
「いじめられていることを知ったら、親が悲しむんじゃないか、迷惑がかかるんじゃないか」などと考えて、親に相談できない子供がいます。子供は親のリアクションをとても気にするので、普段からちょっとした失敗も温かく受け止めてあげる姿勢を。ニュースなどでいじめの話題がでたら「いじめは良くない」「いじめられる方も悪い」ではなく、「○○(子供)は、パパにすぐ相談してね」という関係を今からつくることが大切です。
PROFILE
香山リカ RIKA KAYAMA
東京医科大卒。精神科医。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心に、新聞や雑誌など様々なメディアで発言を続けている。
FQ JAPAN VOL42(2017年春号)より転載