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基礎知識

【大学教授監修】子供のいじめ・事故・犯罪、親がすべき予防とは?

リスクマネジメントの公式
リスク=頻度×ダメージ

「リスク」は、発生する「頻度」に「ダメージ」の大きさを掛けて表すことができます。一般的に、頻度が高いものはダメージが小さい。普通に子供が遊んでいて起こる事故の多くは、頻度が高いけれどダメージは小さいものです。逆に頻度は少ないけどダメージが大きなものは取り除くべきリスクとなります。原発事故は頻度が低くダメージが大きいことの代表格と言えるでしょう。

1つの事故のウラには300のヒヤリ・ハット!
「ハインリッヒの法則」

労働災害に対する考え方のひとつに、「ハインリッヒの法則」というものがあります。これは、アメリカの損害保険会社のハインリッヒ氏が1929年に発表したもので、1つの重大事故・目に見える事故の背景には、29の軽微な事故があり、さらにその背景には300のヒヤッとしたミスやハッとなる異常が存在するという法則のことです。現在では、注意喚起や予防を目的にさまざまな場面でこの考え方が取り入れられています。

傷害予防のための
「3Eアプローチ」

小さな子はよく見守っておこうというけれど、親だけでは限界がある。自分だけではチェックできないことがあるから、安全のための制度づくりや環境づくりが必要です。会社・企業というのは、責任問題などもあるため、労働環境づくりなどを熱心に行ってきました。しかし、家庭には制度がありません。

親の子供に対する安全教育だけでも足りませんから、自助、共助、公助が重要なのです。自助だけでは限界があるし、役所の力だけでも足りません。近隣の人、地域と協力することも重要です。一方、親としては自分の住んでいる自治体がどのようなことに取り組んでいるか、そういうところも把握するべきでしょう。

監修

明治大学理工学部建築学科教授

山本俊哉

専門分野は都市計画、建築・都市安全学。一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ代表理事など。著書に『子どもを事故と犯罪から守る環境と地域づくり』(中央法規出版)、『安全学入門』(研成社)、『防犯まちづくり 子ども・住まい・地域を守る』(ぎょうせい)などがある。
HP:yamamoto.lab


Text » FQ JAPAN編集部

FQ JAPAN VOL.42(2017年春号)より転載

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