子供の教育は無償化すべき!? 日本の改革3本柱!
2017/01/23
イクメン議員連盟の共同座長も務めるイクメン議員・柚木みちよし氏による、「日本イクメン増加計画」とは。
柚木みちよしの「日本イクメン増加計画!」
日本の教育をもっと豊かにするためには?
教育にお金をかける国が
豊かになるワケとは?
突然ですが、我々の世代がやるべき最も重要なこととは何でしょうか。私は、今の子供たちが大人になったときに生きやすい国、豊かな国をつくることだと考えています。好きな人と結婚して、安心して子供を産み育てられる、そんな環境をつくるために解決すべき課題は山積みです。働き方の見直し、男性の家事・育児参加、女性の活躍、待機児童の解消、子育て支援、教育の拡充……これらの課題は密接に関係し合っています。
昨今、政府は働き方改革に力を入れていますが、それと並行して進めなくてはならないのが、子育て・教育面での改革です。そのためには、大きく3つの柱があります。
日本の子育て・教育改革3本柱
1.予算の改革
「子供の教育を無償化すべし!」
1つめは、予算面の改革です。日本はOECD諸国の中でも国家予算における教育関連費の割合が非常に低く、子供の教育にお金のかかる国になってしまっています。そして、それが親の経済状況による教育格差を生み出し、少子化の一因にもなっています。私は、教育の無償化に賛成です。教育に投資することは、長いスパンで考えると国の経済成長にも結びつきます。これは、共生社会の経済成長モデルの1つとして、学術データでも検証されていることです。例え国債を発行してでも、教育や子育て支援に財源を確保すべきではないでしょうか。だって、日本の将来を担う次世代への、言うなれば未来への投資なのですから。
2.意識の改革
「男女間のギャップを取り払う!」
2つめの観点が、教育を通した意識改革です。「男性は仕事、女性は家事・育児」という性的役割分担の固定概念は、次の世代のためにも、いま私たちが変えていかねばなりません。そのために有効な手段が、教育です。例えば、義務教育に子供や赤ちゃんに触れる体験を導入するなどすれば、「男性だって家事・育児をして当然」という感覚が自然と身につくのではないでしょうか。教育とは次世代を育てることであり、その重要性を改めて認識すべき時が来ていると思います。
3.親子支援
「子育てを自己責任にさせない!」
そして3つめが、親子支援です。特に、産前産後や就園・就学前後といった環境が大きく変わる時期のサポートは非常に重要です。近年は、離婚や虐待といった家族や親子の問題がどんどん顕在化しています。子育てや教育を自己責任問題で片づけず、地域で支えていけるような仕組みづくりが求められているのです。
冒頭で挙げた諸課題の解決に向け、制度面では少しずつ充実してきました。今後は、それぞれの取り組みが相乗効果を出し、意識面での壁を突破していくことが重要です。私たちイクメン議連は、ワークライフ・イノベーションを起こすべく、これからも戦い続けます。
柚木道義(MICHIYOSHI YUNOKI)
1972年岡山県生まれ。超党派イクメン議連の共同座長。
2005年衆議院議員選挙岡山県4区にて初当選。現在、民進党国会対策委員会副委員長、民進党岡山県連代表、衆議院厚生労働委員会委員、法務委員会委員、消費者問題特別委員会委員を務める。プライベートでは長女5歳、長男2歳のパパ。
Text » FUKA SASAHARA
※FQ JAPAN VOL.41(2016-7年冬号)より転載