注目キーワード

基礎知識

わが子の「自分で考える力」を育む! 育児における7つのアドバイスとは?

昨今必要とされている感受性や柔軟性、想像力、問題解決力など「人生を生き抜く力」は親にとって"見づらく実感しにくい"成長だ。小西行郎教授が、子供の生きようとする力をサポートする7つのアドバイスをくれた。

※この記事は、2016年10月24日に公開した記事を編集したものです。

子供をサポートする
7つのアドバイス

学習塾やスポーツ教室などで、子供の学力や運動能力の成績がメキメキのびていく姿は、目で見てわかりやすく、成長を実感しやすい。

一方で、昨今必要とされている感受性や柔軟性、想像力、問題解決力など「人生を生き抜く力」は親にとって“見づらく実感しにくい”成長だ。子供のこれからの人生を考えたとき、どちらが大切かは言うまでもないだろう。

今回は、日本赤ちゃん学会理事長・同志社大学赤ちゃん学研究センター長の小西行郎教授による7つのアドバイスをご紹介しよう。



①ありのままの子供の姿を見る

小西教授:赤ちゃんの行動は自発的! かつて発達神経学は、赤ちゃんに何らかの刺激を与え、その刺激にどんな反射的行動をとるのかを神経学的に解釈する「反射学」が一般的でした。

しかし、私が昔、留学したオランダフローニンゲン大学のプレヒテル教授の研究の基本は、赤ちゃんの自然な行動を観察するというもので、それまでの小児発達神経学を覆すものでした。その研究から見えてきたものは、育児とは「ありのままの子供の姿を見て受け入れる」。

②赤ちゃんの自発的行動を邪魔しない

小西教授:強迫観念にかられ「何かしなくては」と思わないのが重要。幸せに育っているかを判断する指標は「赤ちゃんが自ら動くことによって周囲に働きかけているかどうか」。

育児とは管理ではなく、見守るという単純作業を赤ちゃんの発達に寄り添って行うこと。かつてこれほどまでに子供が管理された時代はありません。脳科学が注目されるようになり、育脳だ、早期教育だと騒がれるようになりましたが、実際、科学的に立証されているモノはそう多くはありません。

③反抗期は成長のエネルギー源

小西教授:反抗期は一般的に、2~4歳と中学後半~高校生の2つ。どちらにも共通する子供の変化は、「それまでなかった能力を獲得し、自立への道を歩み始める」ということ。問題行動は、大人の都合で考える「あるべき姿」との不一致。

噛む、叩くという行動に対しては「ダメ!」と叱るのではなく、何が本当に訴えたいことかをよく考えてあげること。パニックも「治さなければいけない=悪い行動」ではなく、「発達の前触れ=良い行動」と受け止めましょう。

④ただ褒めるだけはNG

小西教授:褒めることにも弊害があります。些細なことを褒め続けると当たり前になり、褒められないとすねる子もいるからです。ただし、褒めるのは「悪」ではありません。

効果のある褒め方は「子供をよく観察する」「適切なタイミングで」「適切な言葉で」。そして「その考えは違う」と否定せず、子供の話によく耳を傾けて「そういう考えもあるな」と認めてあげることが大切。子供を本当に理解するのは時間のかかる作業。でも、そこにしか子供の真の姿はないのです。

⑤人格ではなく成果を褒める

小西教授:自分で考えて行動しようとしている子供の「先回り」と、失敗を回避させる「根回し」は、しない方がいいことが多いです。また、「なぜこうしなかったのか?」と根掘り葉堀り聞いたり、説教したりするより、「次はどうするか」を見ることも大事。

言葉がけは、泥だんごを作ったなら、「泥だんごを作ったお前はスゴイ」ではなく、「すごい泥だんごを作ったね」と子供を褒めるより泥だんごを褒める。すると子供は誇らしげに説明してくれて、親子のコミュニケーションも膨らんでいきます。

⑥触れたいものに触れさせる

小西教授:いちばん大切なのは「触覚」です。しかし、日本の育児は視聴覚が中心で、「触る」ことがないがしろにされています。汚い、危ない、散らかすと片付けが面倒などの理由から、なるべくものに触らないようにしています。

しかし、赤ちゃんが自分の身体を触ったり、指しゃぶりをして自分の身体を確認したり、自発的に周りにある他のものを触るのは、触りながら、見て「なんだろう?」と考えることですから、赤ちゃんの発達には不可欠なことなのです。

⑦夫婦で助け合うのが本当のイクメン

小西教授:育児書に「叱るな。もし間違って怒ってしまったら子供に謝ろう」などと書かれているのがありますね。しかし、イライラや自己都合で叱るのも人間だから当たり前のこと。叱ったり褒めたりするバランスが大切です。

それより、育児書が言うことを鵜呑みにしてそれを押し付ける父親の存在が、母親の育児不安の原因になることもあります。育児は、育児休暇の時だけ行うものではなく、一生続くもの。夫婦で助け合って育児するのが本当のイクメンです。


PROFILE

小西行郎教授
日本赤ちゃん学会理事長・同志社大学赤ちゃん学研究センター長。
1947年、香川県生まれ。主な著書に『赤ちゃんと脳科学』(集英社新書)、『はじまりは赤ちゃんから』(赤ちゃんとママ社)など多数。


文:MIKAKO HIROSE

FQ JAPAN VOL.39(2016年夏号)より転載

関連記事

フリーマガジン

世界のベビーカー名鑑 世界の抱っこひも名鑑 世界のchildsheet名鑑   第14回 ペアレンティングアワード イクフェスONLINE 女性応援ポータルサイト | 内閣府男女共同参画局
世界のベビーカー名鑑 世界の抱っこひも名鑑 世界のchildsheet名鑑

特集企画

アクセスランキング

  1. 我が家の育児あるあるを大募集! エピソード投稿で賞品が当たる「育休パパコンテスト」開催...
  2. 産後のママはどんな状態? 妻を支えるために知っておくべき『産後ケアの基本』...
  3. 商品はそのままプレゼント! 知育おもちゃ撮影のファミリーモデル募集!...
  4. 日本人がセックスレスになりやすい理由は? 1年で約140回のギリシャ夫婦との違い...
  5. 先輩パパ・ママに聞いた! 絵本の読み聞かせはいつから始める?
  6. あなたの子供に似合う髪型は? 人気ヘアスタイル50選!
  7. 1日集中トイレトレーニング【準備編】
  8. わが子が憧れのモデルに!「第12回ベストキッズオーディション 2023」応募受付中...
  9. 子供が親によくする質問ベスト30を紹介「なぜ空は青いの?」
  10. 意外!? お父さんを好きなのは息子より娘が多い

雑誌&フリーマガジン

雑誌
「FQ JAPAN」

VOL.64 | ¥550
2022/9/1発売

フリーマガジン
「FQ JAPAN BABY&KIDS」

VOL.62 | ¥0
2022/8/31発行

特別号
「FQKids」

VOL.11 | ¥550
2022/7/15発売

お詫びと訂正

  第14回 ペアレンティングアワード イクフェスONLINE 女性応援ポータルサイト | 内閣府男女共同参画局