子供の感性を磨くには現代美術との触れ合いが重要!?
2016/02/23
フランスでは幼児教育の一貫として、現代美術も積極的に取り入れている。
「個性を伸ばす」ってどういうこと?
フランスの子供たちを通して、見えてきます
フランスでは子供も1人の「大人」として扱われる。日本では、常に親が手取り足取り子供の世話をするが、フランスの場合、多くを与えず本人任せ。子供に考えさせることを重視 しているのだ。
子供が幼くても家族で「川の字」で寝るような ことはせず、1人で部屋に寝かせる。また、静かにしていられ るようになるまで、レストランにも連れていかない。成長の 早さは人それぞれなので、進学も全員一緒である必要がないという考えで、飛び級も落第も当たり前。
多様な人種が共存しているため、「まわりと違う」ことは大して気にならない。 短所を直すより長所を伸ばして大きくなることが重要なのだ。
Frac(フラック)は、毎週水曜日に美術教室を開催している。
パリの美術教育に“難しさ”はない。
なぜなら子供が自由に発想するだけだから
フランスでは幼児教育の一貫として、現代美術も積極的に取り入れている。現代美術の買い付け資産収集を行う、仏文化省を中心に組織された機関「Frac(フラック)」では毎週、子供向けのワークショップを開いている。
参加費無料や事前登録不要のものもあるため、子供たちは気軽に現代美術に触れられるのだ。オブジェ、ペイント、映像、音声など、五感を組み合わせた現代美術は難解に思われがちだが、自由な発想で表現方法を発見する喜びを子供の頃から知り、楽しむことができる。
現代美術作家指導のもと、作品を完成させていく。
Photo » MARTIN ARGYROGLO
Text » YUKINOBU KATO