「子ども・子育て支援新制度」で 幼稚園や保育所はどう変わる!?
2014/11/09
来春からスタートする「子ども・子育て支援新制度」では、待機児童が多い地域や子供が減ってきている地域であっても、教育・保育や子育て支援をきちんと受けられるよう、認定こども園の普及や、教育・保育施設の拡充を図り、すべての家庭が子育てがしやすい社会を実現していきます。今回は、みなさんから多く寄せられる質問にお答えしたいと思います。
子育てがしやすい社会を目指す
来春からスタートする「子ども・子育て支援新制度」では、待機児童が多い地域や子供が減ってきている地域であっても、教育・保育や子育て支援をきちんと受けられるよう、認定こども園の普及や、教育・保育施設の拡充を図り、すべての家庭が子育てがしやすい社会を実現していきます。今回は、みなさんから多く寄せられる質問にお答えしたいと思います。
Q1 認定こども園のメリットは?
認定こども園とは、幼稚園と保育所の両方の特長を合わせ持つ施設です。従来は、保護者の就労状況が変化した場合、子供は幼稚園から保育園へ、または保育園から幼稚園へと転園しなければなりませんでした。一方、認定こども園では、通い慣れた園を継続して利用できます。このことは、子供にとっても親にとっても大きなメリットとなると考えています。
Q2 新制度になると、現在の幼稚園や保育所はなくなるの?
現在の幼稚園・保育所が、すべて認定こども園になるわけではありません。幼稚園や保育所のままのところもあります。認定こども園についても、幼稚園と保育所が合併するケースもあれば、幼稚園に保育所の機能が新設されるケースもあります。新制度では、市町村が地域のニーズに合わせて、認定こども園、幼稚園、保育所の整備や運営支援、子育て支援事業などを行います。詳しくはお住まいの市町村に確認してください。いずれにせよ、現在、幼稚園や保育所に通っている子供の通い先がなくなるということはありませんので、安心してください。
Q3 共働き家庭でなければ新制度の支援を受けられないの?
新制度は、家で育児をしている家庭も含めて、すべての子育て家庭を支援する仕組みです。家庭での子育て支援としては、乳幼児の一時預かりや地域で気軽に子育ての相談や親子の交流ができる「地域子育て支援拠点」なども増やしていきます。また、パートタイムなどの働き方をしている世帯でも保育所などでの保育が受けやすくなるよう、「保育の必要性」の認定の仕組みを導入します。パートタイム就労の場合は、「保育短時間(1日8時間まで)」利用に区分されます。
Q4 幼稚園の預かり保育は今後利用できなくなるの?
幼稚園の預かり保育は、新制度では「一時預かり」として、従来と同じようにご利用いただけます。ただし、利用料などは変更になることがありますので、園にご確認ください。新制度では、幼稚園における園児を対象とした一時預かりのほか、保育所や認定こども園などでの一時預かりも充実させていきます。
Q5 幼稚園・保育所への入園手続に変更はあるの?
地域によって異なりますが、幼稚園については、10月頃から順次、次年度の入園募集が始まります。新制度での手続きについては、従来と時期や流れが大幅に変わるわけではありません。ただし、幼稚園を希望する場合も含めて、市町村から3つの区分(1号:満3歳以上で幼稚園などを希望、2号:満3歳以上で保育所などを希望、3号:満3歳未満で保育所などを希望)による認定を受けることや、市町村から市町村民税額による所得階層認定を受けて、それに応じた保育料の金額となること、保育所などの利用を希望する場合には、市町村による利用の調整を経て利用先が決まるなど、従来とは異なる点もあります。ご不明な点は市町村にお尋ねください。
文部科学省初等中等教育局 幼児教育課 幼児教育企画官
(併)内閣府子ども・子育て支援新制度準備室企画官
◆内閣府 少子化対策 / 子ども・子育て支援新制度www8.cao.go.jp/shoushi
◆認定こども園について www.youho.go.jp
Text >> FUKA SASAHARA
※FQ JAPAN vol.32(2014年秋号)より転載
(2014.11.10up)