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インタビュー

初めて取り組んだ“父親”役の経験から得たこと。

〝ジャンキー(麻薬常習者)〞から〝ジェダイの騎士〞まで多彩な役柄を演じてきたユアン・マクレガー。 実生活では妻、そして4人の娘と過ごす時間を大切にする彼が、初めての父親役から学んだ事とは?

「これまでは、父親役をやることも、本当に考えられなかったんだよ」

長女クララ、次女エスター、そして2006年にモンゴルから養子に迎えたジャミヤン、さらに娘アヌークを養子に迎え、人気俳優としてのみならず、4人の娘の父親としても多忙な毎日を送るユアン・マクレガー。家族との時間を大切にする彼は、映画の製作中であっても、なるべく家族と一緒に過ごせるように努めている。

「確かに幼い子供と遊ぶのは大変だし、同じ話を何度もせがまれることもある。でも、その場にいるってこと自体が大事なんだ。もし子供と遊ぶと決めたなら、ちゃんと遊んであげなきゃいけない。隙を見て、机の上の書類をみたり、パソコンをみたりしちゃダメなんだよ。携帯電話の電源も落とすんだ。そして子供たちの世界に入り込む。たとえそれが短い時間だったとしても、自分と子供たちにとっては、それがとっても価値のあるモノとなるんだから」。

しかし意外なことに、〝ジャンキー(麻薬常習者)〞から〝ジェダイの騎士〞まで、そのキャリアの中で実に多彩な役柄を演じてきた彼は、新作『インポッシブル』において、はじめての父親役を演じた。未曾有の大災害で離ればなれになった5人家族が、多くの困難を乗り越えながら再会を果たすというこの映画は、実話が元になっている。

「脚本を読んだ時、再び家族が一緒になれるシーンで、僕は思わず泣いてしまったんだ。とても感動的な瞬間だったからね。僕は、これまで映画で〝親〞を演じたことが一度もなかったけれど、劇中の父親ヘンリーを、もっと自分に近づけたい、この恐ろしい大災害を背景に、親であることをもっと掘り下げたいと思ったんだ」。

「これまでは、自分が父親役をやるってことも、役とはいえ他の誰かの父親になるなんてことも、本当に考えられなかったんだよ。だからこの映画は、父親であることの意味や、父親としての強さ、そして家族愛について、本当に考えさせられたね」。

実生活においても、仕事で妻や4人の娘たちと離ればなれになることを、彼はとても辛く思っている。しかし、離れているときでも「Skype」や「iPad」を使って、家族とは毎日の出来事を報告しあっているとか。

そんなユアンの子育ての基本にあるのは、自分の両親。映画『砂漠でサーモンフィッシング』でも、自分の子供たちに、〝何が正しくて何が間違いなのかを知って欲しい〞という考えのもと、演じていたのだという。

「子供たちには、僕が大事にしているシンプルな価値観を教える。僕が両親にそうしてもらったようにね。何が正しくて、何が間違いなのか。人への心遣い、文化を大切にする事、それに良い行動。それだけさ」。

そんな父親ぶりを我々に披露してくれるユアンだが、姉さん女房の妻イブを大切にする〝愛妻家〞の顔もちゃんとあることをお忘れなく。夫婦円満の秘訣を問われた言葉が、彼の本心を物語っているのは、間違いない。

「結婚するということに、ルールなんてないんだよ。ただ、永遠に愛し続けるだけ、そういうことなんだ」。

FQ JAPAN vol.27 (2013夏号)より転載 Photo>> Kaori Suzuki
(2014.11.4 UP)

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