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睡眠に強迫観念を持ってない? 新米パパ必見、子供の寝かしつけ講座

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ここで挙げた睡眠の基礎知識は、決して夜泣き対策だけのものではなく、パパとママの睡眠の質を高めるヒントにもなる。家族みんなで、早寝早起きを習慣にするための6つのポイントをご紹介。

1. 朝の光を浴びると夜眠くなる

人はみな体内時計を備えており、周期は24~25時間。朝日を浴びると24時間にリセットされ、目覚めの脳内物質「セロトニン」が分泌される。朝に光を感知してから14~16時間後に眠りのホルモン「メラトニン」が体内時計の指令によって分泌される。たとえば7時起床なら、21~23時には眠くなるという計算だ。

夜眠くなるのはこの体内時計のリズムによるもので、夜に強い照明を浴びると、寝つきが良くなくなったり、目覚めが悪くなったりする。とくにコンビニやオフィスなどで使われている蛍光灯の青い光は、夜を昼と錯覚させ、メラトニンの分泌を抑制する。寝室は白熱灯にすると、気分もリラックスして眠りに就きやすくなる。

2. 寝る前に親子の濃密な時間を過ごそう

「夜○時までにゼッタイに寝なければいけない」といったような強迫観念に縛られる必要はない。寝ることは快感であることを親子で味わうためにも、寝る前には濃密で豊かな時間を過ごす。

添い寝しながらおしゃべりしたり、絵本の読み聞かせをしたり、お腹や背中、お尻をトントンしたりなど、寝る前の楽しい時間を親子で過ごすのは、子育てをするうえでも、自分の人生を充実させるうえでも、1日の終わりを締めくくる大切な時間。

携帯電話やパソコン、テレビなどに触れるよりも、就寝前に子供と一緒の時間を過ごすほうが、どれほど自分の心を満たすかをじっくり味わおう。

3. お風呂を上手く活用しよう

眠くなると手足がポカポカと温かくなるが、これは末端から熱を放出して深部体温を下げるためのもの。深部体温が下がれば眠くなる。そこで活用したいのがお風呂。一般的に、お風呂は日中から夕方に入ることや、お湯は38℃くらいのぬるめがいいとされている。

寝る直前のお風呂や高すぎる湯温のお風呂は、日中に活動するために必要な「交感神経」が優位になって、寝つきが悪くなるとされている。しかし、家族のライフスタイルや赤ちゃんの体質、好みなどさまざまな理由から個人差は非常に大きいので、基本にあまりこだわり過ぎず、我が子の好みと傾向をよく観察することが重要。

4. 日中は活動的に過ごすのが自然の摂理

一般的に大人向け快眠本では、週2回、それぞれ30分ほど運動するとよいといわれているが、赤ちゃんは親から教えられなくても、運動機能の向上と脳細胞の活性化を図るために自ら寝返りし、興味があるものに向かってハイハイして手で触れようと身体を動かしている。

したがって、無理に運動させようとしなくても良いのだが、日中は散歩に出て外の環境に触れることで、赤ちゃんの脳と身体に刺激が加わる。その刺激が疲労を呼んで眠りを誘うことが多い。人間の活動原理では、日中は活動的で、夜は寝るというのが自然の摂理。赤ちゃんもそうするのが自然だといえよう。

5. 食事を大切にするとよく眠れる!?

生後5~6ヶ月ほどで離乳食が始まり、母乳やミルクだけだった赤ちゃんの食の世界が一気に広がっていく。「光」は、体内時計を調節するが、「食事」も同様。規則正しい食事をすることで、胃腸がしっかりと働き、体内時計のリズムも整う。

睡眠外来では「何をしても寝てくれない」という夜泣きに悩むママが訪れるが、共通しているのが不規則な食習慣。ぐずるとすぐに口に入れられるバナナやおやつが与えられ、家族で食卓を囲むといった習慣がないことも。食べることの基本をしっかり親子で実践していくことで、睡眠サイクルも整う。なにより、食事が美味しく感じられるのは空腹時であるため、日中に活動的に過ごすことにもつながる。

6. 固定観念やまわりの意見にとらわれない

本に書いてある通りにやったのに、夜泣きがおさまらない。あるいは、同じ月齢の他の赤ちゃんはよく寝ているらしい、泣き止ませようと思えば思うほど焦る、愛情や母乳が足りていないのではと不安になる、だんだんイライラしてくる、パパが夜中に起きて手伝ってくれないなど、いろいろな悩み・不安があるのはどの親も同じ。

大切なのは、自分の子供をよく見ること。お出かけした日はぐずりがちとか、離乳食が進まかった日は夜泣きした、パパの帰りを待って夜ふかししたら睡眠リズムが崩れたなど、毎日をよく観察し、マニュアル通りにいかなくても自分を責めないことだ。
 

Illustration » MIKA TAKADA
Text » MIKAKO HIROSE

※FQ JAPAN VOL.30(2014年春号)より転載

 

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