【皮膚科医監修】約7割が汗をかいたときに加齢臭を感じる!30代からの夏の臭いケア
2025/07/08

汗ばむ季節は体臭が気になるもの。特に30 代からは汗臭だけでなく加齢臭も顕著になる。しかし、自分の臭いは気づきづらく他人も指摘しずらい。そこで今回は、臭いの仕組みと防ぐための具体的な方法を渋谷スクランブル皮膚科院長の下方征先生に伺った。
1. 体臭・加齢臭が発生するメカニズムとは
2. 毎日の習慣に! 体臭対策の3ステップ
3. 自分では気づきにくい体臭セルフチェックしてみよう!
4. 臭い対策におすすめの制汗アイテム
体臭・加齢臭が
発生するメカニズムとは
※調査データ(シービック調べ、2022年実施)
年齢を重ねると気になってくるのが体臭だ。左の25歳から54歳までの男性を対象とした意識調査(デオナチュレを展開するシービック社が実施)でも、85.1%が匂いの変化を感じ、特に汗や衣類、枕の匂いが気になっていると回答している。そもそも体臭は、汗と皮膚表面の細菌が混じり合うことで発生する。
「汗には、皮膚のエクリン腺から出る汗と、アポクリン腺から出る汗の2種類があります。エクリン腺からの汗はほぼ水で構成されており、臭いはほとんどしません。しかしアポクリン腺からの汗はタンパク質や脂質、アンモニアなどを含み、皮膚の常在菌によって分解されると特有の臭いを発します」と下方征先生。ワキの下や頭皮、耳の後ろ、背中、胸など、アポクリン腺が多い部位は特に臭いが発生しやすいという。
一方で加齢臭とは、30代以降に発生する特有の体臭だ。汗の質、分泌される皮脂量、常在菌のバランス、食生活やストレスなど、さまざまな要因が絡み合って発生するが、「2ーノネナール」という物質がおもな原因だ。この物質は、皮脂腺から分泌される皮脂が酸化・分解されることで生成される。頭部、耳の後ろ、首筋などが特に臭いやすいので注意しよう。
毎日の習慣に!
体臭対策の3ステップ
1.朝シャワー
寝ている間に分泌された汗や皮脂を洗い流すため、朝にシャワーを浴びることは、体臭予防に非常に効果的。体を洗う際は、ゴシゴシと強くこすって刺激せず、手ややわらかいタオルで優しく洗うこと。特にアポクリン腺の多いわきの下、陰部、肛門、乳房などの部位は、ボディソープを使用して丁寧に洗おう。
2. 制汗剤
汗を抑え、臭いの発生を抑制するために制汗剤を活用しよう。特に、ミョウバンや茶カテキンなどの殺菌・消臭成分が配合された直ヌリタイプの制汗剤は、臭いの元となる細菌の増殖を抑える効果が期待できる。朝のシャワー後に塗布することで、効果が約6時間持続するものが一般的だ。
3. 綿100%インナー
衣類の素材も臭い対策に影響を与える。汗を吸収しやすく、通気性の良い綿100%のインナーを着用すると、汗を肌に残さず、雑菌の繁殖を抑える上で有効だ。特に、アポクリン腺からの汗が多い部位の臭いが気になる場合は、綿100%のインナーを着用することで臭いの拡散を防ぎ、快適に過ごせる。
自分では気づきにくい体臭
セルフチェックしてみよう!
体臭は自分では気づきにくいことが多いため、定期的なセルフチェックが重要だ。臭いやすい耳の後ろは、指で耳たぶや頭皮を擦り、その指の臭いを嗅いでみよう。
脇の下の臭いは、身体を洗う際に、石鹸やボディソープを含ませた、白いガーゼやタオルでふき取るようにして汚れを見てみよう。
これらのセルフチェックを定期的に行うことで、自分の体臭の変化に気づき、早期に対策を講じることが可能となる。
臭い対策におすすめの
制汗デオドラント
男ソフトストーンW ミドル エイジ(販売名:DN薬用クールスティックFb)
ワキ、耳ウラ、首うしろの加齢臭※・汗が気になるときに、朝サッとひと塗りするだけで長時間しっかり防臭できる制汗アイテム。天然アルム石に着目した有効成分「焼ミョウバン」がニオイの原因となる雑菌の繁殖を抑え、清潔感のある印象をキープする。白残りしにくく、ベタつきのない使用感で着替え時も快適。無香料タイプなので、香りに敏感な子どもとのふれあい時も安心である。清潔な肌に塗るだけで、一日中アクティブに過ごせる心強いアイテムだ。
※加齢とともに気になる汗臭
¥1,078(税込)編集部調べ
問/デオナチュレ
男さっぱりパウダー(販売名:DN薬用パウダーMc)
全身のベタつきやニオイが気になる部分に使える、粉タイプの制汗アイテム。汗を吸着して肌をさらさらに保ちつつ、天然アルム石に着目した有効成分「焼ミョウバン」がニオイの原因菌を抑える。赤ちゃんを抱っこしたときの肌の密着感が気になる夏場などに、肌あたりのやさしい処方がうれしいポイント。メントール配合による爽快感もあり、気分をリフレッシュしたいときにも最適。持ち運びやすく、自宅でも外出先でも手軽に使える。
¥1,650(税込)
問/デオナチュレ
教えてくれた人
下方征先生
皮膚科医。渋谷スクランブル皮膚科院長。多角的な視点から患者一人ひとりの悩みに寄り添い、生活習慣改善から繰り返さないための治療まで、幅広いアプローチで解決までのサポートを行っている。
文/笹間聖子
FQ JAPAN VOL.75より一部転載