伝統と革新が共存するスポーツカー FQ JAPAN編集部がフェアレディZを徹底試乗
2025/06/03

スポーツカーの魅力を語るうえで、性能やデザインに妥協は許されない。 そんな“本物”を求める大人のドライバーに向けて、FQ JAPAN編集部は日産フェアレディZの試乗会に参加。 モータースポーツの歴史と最新テクノロジーが融合したこのモデルが、子育て世代の父親たちにどんな価値を提供するのか。その真価をレビュー形式でお届けする。
フェアレディZとは?
伝統と進化を重ねた“Z”の系譜
そもそもフェアレディZとは、日産の車種で、そのルーツは1969年までさかのぼる、伝統と由緒あふれるスポーツカー。
その存在感は凄まじく、値段やスペック以上の高揚感を味わえるのも魅力となっており、世界中で愛される、日本が誇る名高いブランドとなっている。
今もなお世に出てくる、新たなZシリーズは、これまでの伝統を踏襲しつつも、新しい技術を遺憾なく発揮してくれるという魅力があるのだ。
街乗りを更にクールに!
『Version ST』
まず紹介するのは、『Version ST』。こちらは、街中での運転機会が多い方にお勧めをしたい。
静かでおとなしめなエンジン音は市街地に向いており、走りも非常になめらかで運転がしやすいのが特徴だという。
さらに、街中はもちろんの事、ロングライドでもそのポテンシャルが遺憾なく発揮されるのがこの車の魅力。
適度な重厚感とスポーティーさを備えながらも、全体的に静かでおとなしさを纏っている、ダンディーな雰囲気の車、と言ったところだろう。
そのオールラウンドな性能は、人口の多い都心部などで住む家族で、遠出のドライブなどもしたい、という家にはぴったりの1台と言える。
詳細情報
エンジン:VR30DDTT型 3.0L V6ツインターボ
最高出力:405PS/6,400rpm
最大トルク:475Nm/1,600~5,600rpm
駆動方式:FR(後輪駆動)
トランスミッション:6速MTまたは9速AT
車両重量:約1,620kg
ボディサイズ:全長4,380mm × 全幅1,845mm × 全高1,315mm
価格:約646万円
HP:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/
妥協したくない方へ!
『NISMO』
次に紹介するのは『NISMO』。こちらは『Version ST』とは打って変わって、非常にスポーティーさに振り切った性能やデザインをしている。
この車は、とにかくワイルドでスピーディーなドライブを求める人、スペックにおいて、車選びを妥協したくない人におすすめをしたい。
もちろん、Version STもある程度スポーティーではあるが、NISMOはそこの部分で更に突き抜けた性能をしている。Version STに比べ、エンジン音も見た目もワイルドになり、フェアレディZの中でも特に馬力が高い専用エンジンを搭載。
他にも専用パーツなども満載で、『力強い走り』に特化した、非常に尖った性能を持っている。
「通常グレードでは物足りない」という本物志向のあなたも、ぐっと踏み込んだ瞬間に最高級の重低音で応えてくれるエンジンの虜になるだろう。
詳細情報
エンジン:VR30DDTT型 3.0L V6ツインターボ
最高出力:420PS/6,400rpm
最大トルク:520Nm/2,000-5,200rpm
駆動方式:FR(後輪駆動)
トランスミッション:9速ATのみ(NISMO専用チューニング)
車両重量:1,680kg
ボディサイズ:全長4,410mm×全幅1,870mm×全高1,315mm
価格:約920万円
HP:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/
まとめ
今回は、以上2つの車種のレビューとなる。結論としては
【Version ST】:快適で適度にスポーティーな感覚のドライブがしたい方向け
【NISMO】:ワイルドで力強いドライブを体感したい方向け
というような感じだ。
どちらにも違った良さがあるが、両方に通じる魅力はZの歴史を感じることが出来るという点。
丸型ヘッドライトやZバッジ、テールライトデザインなど、初代からあるデザインを重んじる見た目は車好きをどこまでも惹きつける。
伝統と最新技術の融合した世界のフェアレディZは、『移動』という、現代において生じる隙間を『最高の時間』に変えてくれる。
取材・文/FQ JAPAN編集部