フィンランドのイースターは魔法使いが主役!北欧ならではの春の祝い方
2025/04/27

世界の子育て事情をお届けする「WORLD DAD JOURNAL」。今回は、フィンランドの春の伝統行事「パーシアイネン(イースター)」をご紹介。まるでハロウィーンのようなこの伝統行事の背景にある歴史とは?
メイン画像:©Visit Finland
ハロウィーンみたい?
魔法使いが訪れる北欧のイースター
厳しい冬の終わりと春の訪れを祝うイベント「パーシアイネン」(キリストの復活を祝うイースターのフィンランド語)。隠されたタマゴの数を競うイースターの遊び・エッグハントは、北欧では芝生が雪の下のためできない。なので、保育園や小学校の子どもたちは、牛乳パックでかごを作り、そのなかに土と種を入れて芝生を育てるのが習わしだ。
さらに、パームサンデー(イースター直前の日曜日)には、魔法使いに仮装した子どもたちが近所の家庭を訪問し、色紙や鳥の羽を張り付けて装飾した魔法の杖を差し出しながら「ヴィルヴォンヴィルヴォン……」と幸福を願う魔法の呪文を唱える。そうして、魔法使いたちは、ご褒美にお菓子やイースターエッグをもらうのだ。
この伝統は、キリスト教以前の土着宗教と、魔女が豊作を約束すると信じられていた農耕時代の名残だそう。2025年は4月20日に行われる。©Visit Finland
文/靴家さちこ
FQ JAPAN VOL.74(2025年春号)より転載