【オトコの妊活塾】第二子妊活で心がける、不妊治療と仕事の両立
2025/01/23

可愛いわが子との毎日。でも、もう一人家族が増えたら……。でも、仕事に育児・家事と忙しい毎日のなかで妊活までできるのか不安。さらに、不妊治療を受けることになれば、時間はさらにかかる。今回は第二子妊活を検討している夫婦に向けて、不妊治療と仕事の両立させるためのヒントをお届けする。
1. 知ることから始まる二人三脚の妊活
2. 時間と経済の負担を軽減!広がる妊活支援
3. 妊活 × 仕事両立の秘訣は支援制度にあり!
4. 妊活〜妊娠中にオススメのサービス&アイテムをチェック!
知ることから始まる
二人三脚の妊活
仕事と妊活の両立は想像以上に大変なもの。特に共働き夫婦にとって、通院時間の確保や周囲への説明など、乗り越えるべき課題は山積み。その解決の糸口は、意外にも夫婦で医師の話を聞くところから始まるのかもしれません。
不妊治療の現場では、女性一人で通院するケースが未だ多く見られるが、本来、不妊治療は夫婦で取り組むべきもの。実際、排卵日になると夫婦喧嘩になったり、「まだ大丈夫」という声が聞かれたりと、パートナーの理解不足に悩む声は後を絶たない。特定非営利活動法人Fineの活動を通して、20年以上不妊に悩む人々に寄り添ってきた松本さんが痛感するのは、妊活における「夫婦の温度差」だという。だからこそ、まずは、夫婦で病院に足を運んでほしいと語る。
「医師の説明は、男性にとって腑に落ちる数字やデータに基づいています。『不妊の原因の約半数は男性側にも要因がある』という事実を知れば、妊活は“自分ごと”として捉えられるはずです」。松本さんは、専門病院でなくても構わないので、夫婦で受診し、医師の説明を共有することを勧めている。
時間と経済の負担を軽減!
広がる妊活支援
妊活の大きな壁となるのが時間的・経済的な負担だ。しかし近年、国や自治体、企業による支援制度が急速に充実している。「ここ数年で妊活支援への取り組みは大きく前進しました。2022年からは不妊治療の保険適用も始まり、さらに自治体によっては独自の助成金制度も利用できます」と松本さん。
航空会社大手の「JAL」は1年間の休職制度を導入し、他企業でも時間単位で取得できる休暇制度が広がりつつある。また、第二子以降の妊活では、上の子の世話もあり、必然的に父親の協力が不可欠。男性も利用できる不妊治療休暇を設ける企業が増えているのは心強い変化といえるだろう。
しかし、治療と仕事の両立は容易ではない。女性は通院頻度が高く、突発的な通院が必要となるケースもあり、治療が長引く場合は、職場での理解が必須になってくる。松本さんは「近年は不妊治療へのハラスメント防止も法制化され、職場の理解も深まりつつありますが、最初のうちは誰にも言いたくないと思うのは当然です。でも、継続が必要になったら、まずは信頼できる上司か人事担当者に相談してみましょう。気持ちが楽になるだけでなく、休暇が取りやすくなる環境づくりにもつながります。厚生労働省が作成した『不妊治療連絡カード』は、治療について職場に伝える際に役立ちますよ」とアドバイスを送る。
妊活と仕事の両立は簡単ではないが、利用できる制度やサービスは確実に増えている。夫婦で力を合わせ、周囲のサポートも得ながら、一歩ずつ進んでいってほしい。
妊活 × 仕事
両立の秘訣は支援制度にあり!
Q. 不妊・不育症治療との両立が困難で、働きた方を変えたことがありますか?(退職、休職、異動、転職など)
回答数=996
Q. 不妊治療のために、仕事や予定に支障をきたしたことがありますか?
回答数=996
不妊・不育治療と仕事の両立で働き方を変えた経験がある人は約4割。治療のために仕事や予定に支障をきたした経験がある人は9割以上もいるというデータからわかるように、パートナーの理解不足や、治療に関する周囲の無理解は、大きなストレスになりかねない。しかし、松本さんが話していた通り、近年、国や自治体、企業による妊活支援の体制が、急速に整いつつある。まずは情報収集! 自治体相談窓口や専門サイトで、自分に合った制度がきっと見つかるはず。支援制度を賢く活用すれば、妊活の大きな支えとなるだろう。
出典データ:『不妊白書2024』/特定非営利活動法人Fine
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問/Lalune
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問/バイエル薬品
ニニンカツ
妊活をきっかけに絆を深め、より良い性生活をサポートすることを目的に、2024年4月4日にローンチされた妊活サイト「ニニンカツ」。自分の性生活の状態を知る診断コンテンツや、妊活に関連する医師監修の情報が集まったコラムを提供する。子どもを授かるためだけでなく、身体と向き合い、パートナーとの絆を深める同サイトで、人生を見つめ直してみよう。
まとめ
★国や自治体、企業の支援制度を最大限に活用することで、安心して治療に取り組むことができる
★妊活は二人三脚。男性も積極的に関わり、夫婦で一緒に情報収集を
教えてくれた人
特定非営利活動法人Fine
理事
松本亜樹子さん
2004年、NPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げる。自身の不妊治療体験をもとに、設立当初より理事長として法人事業に従事、2022年9月より理事として継続活動。国際コーチング連盟認定マスターコーチ(ICF MCC)の資格も持つ。
文:竹治昭宏
イラスト:アサミヤ カオリ
FQ JAPAN BABY&KIDS VOL.70(2024-25年冬号)より転載