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高齢期にかかる医療費は約1400万円?子育て期から考える健康投資の3つのメリット

健康は大事、備えよ万事。ほとんどの人がそう考えているだろうが、果たしてメリットを説明するときにしっかりと理由が考えられるだろうか。ここでは、まず健康であることの重要性を子育ての文脈から解説する。

<目次>
1. 生涯医療費の半分は高齢期 約2割が70代で要介護者に
2. 自分たちの健康への投資は後回しに? 産後期と未就学児期の健康投資の比較
3. 長期的な視点で考える健康投資の3つのメリット

 

生涯医療費の半分は高齢期
約2割が70代で要介護者に

生涯医療費とは一生にかかる医療費の平均。総額は約2,700万円となり、その半数以上が70 代以降の支出となっている。健康な状態を維持して、老後を迎えることは生涯医療費を大幅に節約することに繋がる。

70 代では2 割、80 代では約半数が介護を受けている。人生100 年時代においては、70 代以降も現役でいられるかが重要な課題。若いうちから、老後資金と併せて健康へも投資していくことが大切だ。

自分たちの健康への投資は後回しに?
産後期と未就学児期の健康投資の比較

「健康投資」とは、健康のために行う金銭的・時間的な投資のこと。たとえばジムに通ったり、病気の予防のために定期検診や人間ドッグを受けたり、栄養バランスの取れた食事を心がけたり、規則正しい時間に睡眠を取ったり……という活動にお金や時間を使うことだ。

この健康投資への意識について、産後期と未就学児期(幼児期)の比較を見てみると、男女ともに産後期よりも未就学児期(幼児期)の健康投資は減少傾向にある。

この一因として、未就学児期(幼児期)は産休や育休からの仕事復帰により子育てと仕事の両立に追われることが多く、自分自身の健康については後回しになっていることが考えられる。

長期的な視点で考える健康投資の3つのメリット

まずは医療費コストが抑えられること。図1を見てみると、70歳以降の高齢期がほぼ半分を占めていることがわかる。また、医療費は年々増加傾向にあることから、生涯医療費はさらに高額になっていくことも考えられる。

つまり、健康を維持することは人生におけるトータルの支出削減に繋がるということだ。


【図1】 生涯医療費の推移 出典:厚生労働省「生涯医療費(令和2年度推計)」 グラフは出典をもとに編集部にて作成。

次に介護費用と人的負担を減らせること。図2を見てみると、75歳~79歳で12・9 %、80歳~84歳で20・9 %、85歳以降では約3割ほどが要介護者となっている。介護が必要と考えられる目安期間※は男性約8年、女性約12年。老人ホームへの入居を考えているのであれば、現役の間に目安の期間分は貯蓄しておく必要がある。


【図2】 要介護者等の年齢階級別構成割合 出典:厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」 グラフは、図23 「要介護者等の年齢階級別構成割合(2022/令和4年)」を基に編集部で作成。

問題は、老人ホームに入居ができなかった場合だ。入居者数に対して施設の数が足りておらず、入居まで数年待ちも珍しくない。その時は多くの場合、子どもたちに面倒を見てもらうことになるだろう。期間や介護のレベルにもよるが、少なからず負担となることは間違いない。介護予防のためにも健康でいることは大切といえるだろう。

最後に、セカンドライフを楽しむためだ。人生100 年時代の現代、定年後もまだまだ体力も時間もある。働き方も多様化し、定年後も働き続けることができたり、シニアの受け入れを積極的に行っている企業も多い。

現役を長く続けることは、賃金だけでなく社会との繋がりや新しく挑戦する機会を持てるなど、人生に張り合いをもたらしてくれる。

ここまで健康でいることのメリットを解説してきたが、必ずしも老後に限った話ではない。若くても事故や病気にかかるリスクは誰にでもある。だからこそ、早くから健康に投資することが必要だ。

日本リカバリー協会の調査(図3・4)では、男女ともに子どもの成長とともに健康投資意識は減少傾向にある。男性は産後期から未就学児期の間に、お金・10 . 3 %、時間・7 . 5 %もスコアが落ちている。これは産休・育休からの職場復帰や、子ども中心の生活で自分の時間が取れていないと推測できる。


左【図3】 男女別健康投資意識[お金] 右【図4】 男女別健康投資意識[時間] 出典:日本リカバリー協会「ココロの体力測定 2023」(期間:2023年 4月18日~5月23日、SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)、方法:インターネット調査) グラフは出典をもとに編集部にて作成。

※日本の平均寿命から健康寿命を差し引いた年数(2019年(令和元年)のデータから男女別に算出) 出典:厚生労働省e-ヘルスネット「平均寿命と健康寿命」

共働きが一般的な現代では、子育てと仕事の両立で精いっぱいかもしれないが、健康は一生の財産。長期的な視点をもって、家族が健康で幸せでいつづけるための戦略を考えてみてはいかがだろうか。

FQ JAPAN VOL.70より転載

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