ロボットペットから世界のペット事情まで!ペットにまつわる最新トレンド4選
2024/04/26
ペット飼育のきっかけは「かわいいから」だけでなく、「ともに暮らすため」へと変わってきた。 ペットを取り巻く環境も変化し続けている。そこから垣間見える問題意識を常に持ち、生き物と関わっていきたい。
➀ペットの福祉が進む
入手経路の変化
犬の入手先
猫の入手先
出典:一般社団法人ペットフード協会「令和5年 全国犬猫飼育実態調査」
日本ペットフード協会の調べによれば、ペット入手時の情報源としては「ペットショップ」「インターネット」「友人・知人」が多い。実際のペットの入手先としては、犬は「ペットショップでの購入」「ブリーダーから直接購入」が多く、猫は「知人からの譲渡・購入」「野良猫を拾った」という方法も。
また、近年は「シェルターからの譲渡・購入」「里親探しのマッチングサイトからの譲渡・購入」という手段も見受けられる。迷子や捨てられたペットを救うことは、ペットの福祉という観点からは非常に有意義といえる。一方で、半数の人がペット入手を検討する際に愛護団体やシェルターの存在を知らなかったという調査もあり、今後も認知拡大が求められる。
➁マイクロチップの
装着義務化
2022年より、犬や猫へのマイクロチップ装着が販売業者に義務付けられた。業者は販売用の犬や猫にマイクロチップを身体に埋め込む形で装着し、その情報を国のデータベースに登録する。飼い主も購入後30日以内に自身の情報を登録しなければならない。首輪のように取れることもないため、離れ離れになっても飼い主の元に戻すことや、無責任な飼育放棄の防止が期待できるというわけだ。既に飼っている人や譲り受ける人、保護団体などにも努力義務が課せられている。
➂ペットショップでの
対面販売が禁止となったフランス
フランスでは法改正により、今年からペットショップでの犬や猫の店頭販売が禁止されることとなった。その背景には、長期のバカンスを取るのが一般的であるという生活習慣が大いに関係している。バカンス前にペットを飼い始め、後に飼育が困難となって手放してしまう飼い主が少なからずいたという。ペットショップで簡単にペットを購入できることの負の一面が露呈した格好だが、わが国でも、安易な購入はペット飼育における大きな課題の1つである。今後もペットショップには、販売に際して徹底した説明責任とアフターフォローがより一層求められるだろう。
➃進化を続ける
ロボットペットという選択肢
ロボット・AIの登場と進歩が著しい昨今、「ロボットペット」と生活をともにするというスタイルも広まりつつある。ペットのような愛着を感じられる一方で、食事や排泄の心配もなく、攻撃的になることもない上、衛生的にも安全だ。医療ケアの現場や高齢者などに対しては、動物のペットは刺激が強すぎるため、ロボットペットのメリットは大きいといわれる。
ただし、子どもの情操教育の面では、生き物のような成長や老化、また、乱暴に接すると嫌がるから気を付けるといった体験は、ロボットを通しては難しいことには注意が必要だ。ロボットペットを迎える場合、子どもが生き物と触れ合う機会も別途作ってあげたい。
編集部注目の
ロボットペット3選
LOVOTらぼっと
人の「愛するちから」を育むロボットというコンセプトから誕生。50 を超えるセンサーが状況を正確に察知し、ディープラーニングを含む学習技術で情報処理を行って、リアルタイムで多様な動きを生み出す。抱きしめると温かさを感じるボディや、10 億通り以上の瞳の表現からなる自然なアイコンタクトが愛着につながる。
価格:本体 ¥498,800+暮らしの費用 スタンダードプラン(月額費用)
¥14,958(いずれも税込)
問/GROOVE X
NICOBOニコボ
なでると喜んでしっぽを振り、人懐っこいしぐさを見せるNICOBO(ニコボ)。ニコボ特有の気持ちを表す「モコ語」に加え、言葉を覚えてカタコトの日本語をしゃべることもある。寝言やオナラをすることもあり、クスッと笑う瞬間が増えて、暮らしにゆとりをくれるロボットだ。
価格:本体 ¥60,500+ベーシックプラン(月額費用)¥1,100(いずれも税込)
問/パナソニック
RoBoHoNロボホン
ロボホンは親しみやすい姿と話し方で「ココロを前向きにしてくれる」小さなコミュニケーションロボット。二足歩行が可能で、ダンスや歌を得意とし、通話、メール、カメラ等の基本機能も充実。毎月アップデートが行われ、成長を続けている。大人の手にのるくらいの大きさなので、服の着せ替えを楽しんだり、お出かけ先に連れていける点も人気。
価格:Wi-Fi モデル 本体 ¥145,200+ココロプラン(月額費用)¥1,078(いずれも税込)から
問/シャープ
文/木村悦子
FQ JAPAN VOL.70より転載