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イギリスの家庭教師が教える!子どもが宿題に取り組むようになる5つのポイント

子どもの勉強面のサポートに悩んでいるパパ・ママは多いだろう。宿題に取りかかるまで時間がかかったり、苦手強化の克服を嫌がったりする子どもに勉強に向き合ってもらうにはどうすればいいのか。ここでは、親が心がけるべきポイントと、苦手な子どもも多い算数を楽しむための秘訣を紹介しよう。

宿題を日常生活に
取り入れる

学校から帰ったら必ず宿題に取り組むよう習慣化すること。帰ってきたらおやつや好きな飲み物をあげてモチベーションを上げ、集中力を高めてあげるのも良いだろう。

とはいえ、夕食を食べた後に取り組んだ方が勉強がはかどる子もいる。自分の子どもの生活リズムを把握し、最も集中できる時間帯に宿題の時間をセットしよう。重要なのは、宿題の出来不出来にこだわるのではなく、宿題を頑張ったこと自体を褒めてあげることだ。

子どもの様子を
こまめにチェックする

子どもが一つの問題に時間をかけ過ぎていないか確認する。問題を解くペースが落ちていたら、宿題の内容が難しすぎてつまづいてしまっているかもしれない。そのような様子が見られたら、子どもと一緒に解けない理由を探って、考える時間を取ろう。

また、兄弟が近くで遊んでいたり、くつろいでいたりすると、その子の集中力が途切れてしまう可能性があるため、一人で集中できる場所や空間を作ることも考えてあげたい。

宿題の内容が子どもにとって
新鮮なうちに取り組ませる

宿題にとりかかる最適なタイミングはすぐ。宿題の提出期日が短い場合は、週末まで待ってやっと取り掛かるのではプレッシャーがかかり、先生に追加質問ができる時間もなくなってしまう。また、取り組むまでに時間を空けると、子どもが宿題の詳細を忘れてしまう可能性もある。

宿題にすぐ取り掛かれず後日になってしまう場合は、宿題が出された当日に宿題の概要をパパ・ママにもシェアさせるようにするのも良いだろう。

親が全ての問題に
答えられなくてもOK

親が教えてあげられない問題に直面したときは、分からない部分は子ども自身で調べるように促し、親子で一緒に勉強してあげよう。どうしてもわからない場合は、先生に相談するのも手だ。期日に余裕があるうちに連絡すれば、きっとアドバイスしてくれるだろう。

また、家庭教師を利用すれば、専門的な知識や指導、宿題の一貫したサポートが受けられる。もし家庭教師が自分の子どもに向いていると思う場合は、選択肢を広げて検討してみたい。

苦手科目(算数)の克服には
ゲーム要素を取り入れる

取り入れるべき5つの理由とは?

心地いい学習環境をつくる
大人が子どもに教えるときは、大人のやり方に合わせて学ばせるようになりがちだが、子どもの目線や感覚に合わせ、子どもが好きなものを勉強にも取り入れることで、勉強が退屈でなくなる。

また、ゲームで遊ぶというのは、子どもにとって慣れ親しんだものでもあるため、より心地よい学習環境を作るという意味でも効果的だ。ゲームと学習を上手く組み合わせることで、勉強に対する苦手意識や嫌悪感を軽減できるというわけなのだ。

学ぶことを習慣化できる
苦手科目を克服したいと思ったら、恐らくほとんどの子どもが嫌々ながらに練習しようとするだろう。そこにゲーム要素を取り入れると、子どもがより楽に習慣化しやすくなる。好きなゲームであればすぐにコツを身につけるのと同じ原理で、その習慣を身につけさせてあげれば良いのだ。

ささやかなご褒美がモチベーションを高める
よくゲームでは、目標達成したり敵に勝利した時にはバッジやアイテム、ゲーム内通貨などの小さな報酬を獲得できる。こうした目標や達成感がある方が、子どもはよりやる気を持って学べるのだ。

具体的な物でなくても、勉強に対する努力を誉めてあげたり、親子で勉強に取り組み、その時に子どもが自分の解いた問題を親に披露する機会を設けることで、やりがいや満足感を得られる場合もある。こうしたほんのささやかなご褒美が子どもの学習へのモチベーションに繋がるのだ。

脳の働きを活性化させる
最近の神経科学における発見では、一定の反復練習は新しい情報を学習して定着させる脳の働きを促進することが分かってきた。定期的な練習を行うことは非常に重要で、特に基礎を応用する練習は神経を刺激するのに効果的。ゲームでもスポーツでも一緒で、算数も何度も練習すればするほど簡単にできるようになるだろう。

この仕組みを応用して、ゲーム要素を勉強に取り入れ、楽しく反復練習の習慣を身につけさせることができれば、脳の働きの活性化が期待できる。

苦手意識を取り除く
多くの子どもが算数の難しさにストレスを感じ、苦手意識を持っているのは事実だ。難問に直面すると、不安な気持ちになり、自分は算数が苦手だから解けないと思い込んでしまう。

そこで、ゲーム要素を加えることで、そのストレスを和らげ、算数の問題にもリラックスして取り組めるようになる。単なる算数の問題から、楽しく解ける問題として見方を変えることで、自然と苦手意識を感じることなく長い時間遊びながら学べるのだ。

教えてくれた人

ミヤ・メディナ

オンライン家庭教師サービスを提供する「GoStudent」のシニアチームリーダー。元教育コンサルタント・フルタイムの家庭教師として、数年間生徒の宿題をサポートしてきた。現在は「GoStudent」にて家庭教師コミュニティの採用と管理を統括。


ジョン・ゴーガ

家庭教師。担当科目は算数。オンライン家庭教師サービス「BrainySpinach Math」の創設者。世界中の子どもたちが日々の学習に追いつき、将来成功できるようにすることを使命としている。


FQ JAPAN VOL.67(2023年夏号)より転載

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