注目キーワード

おでかけ

父子で旅に出るべき理由とは? 旅行ジャーナリストに旅育のメリットを聞く!

子供が小さいと、つい旅からは遠のきがち。父と子ならなおさらだ。だが旅には、子供の心と脳を育て、家族の絆を深める力があるという。これを「旅育(たびいく)」として推奨する旅行ジャーナリストの村田和子さんに、子供に「旅育」が重要な理由やメソッドについて聞いた。

世界の広さや多様性を知り
才能や興味を育むきっかけに

旅という非日常は、子供に成長の機会や刺激を与えてくれる。なぜなら現代では、幼児が接する大人は両親と先生などに限られ、行動範囲も限定されている。だが、旅先には、新しい出会いや体験が数多くあるからだ。「旅は、改めて好きなものを発見したり、世界の広さ、多様性を感じるチャンスにつながります。また、親以外の大人と触れ合うことで、意外な一面を知ったり、自己肯定感を育むことも。そういった経験は、才能や興味関心を育むきっかけになると同時に、生きる力も育みます。それが、『旅育』なんです」と村田さんは語る。

一方で旅は、仕事や家事から解放された親の側にも、余裕をもたらす。だから、子供としっかりと向き合い、絆を深めることができるのだ。まして父子旅なら、ママに自由な時間をプレゼントする機会にも。

「父子で旅をすると『今日だけは特別』という二人の秘密ができることも。ちょっと偏食したり、冒険したり。ママは心配してつい口を出してしまいがちですが、少しくらいなら大丈夫。『二人の秘密』はグッと絆を深め、子供にとってもいい息抜きになりますよ」。

祖父母を巻き込んだ、三世代の旅もいいという。世代を超えて交流することで子供は多くを学び、祖父母にとってもかけがえのない思い出になるからだ。

百聞は一見に如かず
情報と本物との違いを体感

ここからは、村田さんが提唱する旅育メソッド®を紹介する。1つめは、旅の計画や準備を一緒にすること。子供に行き先を相談したり、どんな場所で何をするかを伝えることで、旅気分が盛り上がり、計画性も身に付くからだ。さらに、事前のガイドと実際の風景が違っていれば、「百聞は一見に如かず」を身をもって体感できる。「情報として知っていたものと、本物が全く違うこともある」ことを経験して学ぶことは、情報時代のいまこそ重要だ。

2つめは、役割や目標を与えること。「宿では元気に挨拶しようね」といった小さなもので十分。成功体験を繰り返すことで、自信が育まれる。さらに、成功したシーンを写真に残し、帰宅後、飾るのもポイント。こうすることで、日常の行動にも変化が表れてくるという。

そして3つめは、家族別々に過ごす時間を作ること。「親も羽根を伸ばせますが、子供も親に気を遣ったり、我慢している部分があるもの。ですから各々の時間を適度に保つのは大切なこと。少し勇気がいりますが、子供だけのプログラムに参加させたり、父子だけの旅もその1つですよね。気分転換や成功体験につながりますし、終わった後にお互いに話を聞けば、旅の思い出が2倍3倍になります」。

最後のメソッドは、自然や文化、歴史ある場所など、旅ならではの“本物”に多く触れること。五感が刺激され、感受性や新たな関心の芽が育まれやすいからだ。この時、子供はよく「なぜ?」「どうして?」と疑問を口にするが、即答せず、自分で答えに辿りつくようサポートしたり、一緒に調べることが大切なのだそう。その経験が、「知る」「学ぶ」ことの楽しさを覚えることにつながる。

「変化の多い現代、『新しいことを学ぶことが楽しい』と思えることは、生きるために必要不可欠です。また、旅先ではどんなに準備してもアクシデントが起こりがちですが、それを解決することも、物事に臨機応変に対応できるという、重要な能力につながります。一緒に困難を乗り越えれば、家族の絆も深まりますよ」。

父子で旅にでる
3つのメリット

①二人だけの秘密が絆をつくる
朝食ビュッフェで好きなメニューばかり取るのも「今日だけは特別、ママには内緒」を合言葉に認める大らかさを。秘密は父子の絆を深め、子供のいい息抜きに。普段は「危ないからダメ」と止められそうなことも、安全に配慮しつつパパの目線で背中を押してあげれば、チャレンジの機会に。

②子はたくましく、ママはリフレッシュできる
父子旅は、ママに貴重なリフレッシュ時間をプレゼントすることにもなる。反対にパパにとっては、子供にしっかりと向き合い、子育ての大変さを実感する機会に。さらに子供にとっても、「ママがいなくてもできる」という自信や自己肯定感、自立心を育むチャンスになる。

③三世代旅行は親孝行にもなる
近年、親子+祖父母の3世代旅行が増えている。子供から見た祖父母は、ママやパパと似ているところがあり、安心できる存在。けれど価値観や趣味・趣向は違うため、世代を超えて交流することで、多くを学べる。同時に、両親に孫との旅行を贈ることは、親孝行にもなる。

【調査報告】
●父子の特別な旅は、出発前の作戦会議から始まる!
●旅ならではの“本物”に触れ、父親と一緒に学びを楽しむ経験が、子供のやる気を育てる

教えてくれた人

村田和子さん

旅行ジャーナリスト/「旅育メソッド®」提唱者
1969年生まれ。1児の母。All About旅行ガイド。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、精力的に活動している。年間100以上の媒体に、旅に関する情報提供や執筆・出演をする一方、講演やコンサルティングも実施。著書に「家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ〜旅育BOOK(日本実業出版社)」。


文:笹間聖子

FQ JAPAN VOL.63(2022年夏号)より転載

関連記事

2022/05/24 | 編集部からのお知らせ

育児雑誌『FQ JAPAN』2022年夏号6/1(水)発売!

フリーマガジン

世界のベビーカー名鑑 世界の抱っこひも名鑑 世界のchildsheet名鑑   第15回 ペアレンティングアワード イクフェスONLINE 女性応援ポータルサイト | 内閣府男女共同参画局
世界のベビーカー名鑑 世界の抱っこひも名鑑 世界のchildsheet名鑑

特集企画

アクセスランキング

  1. 【急募】ベビー&キッズモデル募集! 12月上旬撮影、トイメーカーHPに出演いただけるお子さんを大募集!...
  2. 日本人がセックスレスになりやすい理由は? 1年で約140回のギリシャ夫婦との違い...
  3. 先輩パパ・ママに聞いた! 絵本の読み聞かせはいつから始める?
  4. 子供の写真、どれだけ撮れてる? 7割の親が撮り逃す「家族の成長記録」を残せるカメラとは...
  5. あなたの子供に似合う髪型は? 人気ヘアスタイル50選!
  6. 産後のママはどんな状態? 妻を支えるために知っておくべき『産後ケアの基本』...
  7. 子供に自信をつけさせるメンタルトレーニング
  8. 第2回「育休パパコンテスト」一次審査通過者が決定! グランプリを決める審査がスタート...
  9. 【沐浴もOK】愛用歴2年のFQ読者が語る! 重炭酸入浴剤『ベビタブ』の魅力とは?...
  10. 意外!? お父さんを好きなのは息子より娘が多い

雑誌&フリーマガジン

雑誌
「FQ JAPAN」

VOL.64 | ¥550
2022/9/1発売

フリーマガジン
「FQ JAPAN BABY&KIDS」

VOL.62 | ¥0
2022/8/31発行

特別号
「FQKids」

VOL.12 | ¥550
2022/10/15発売

お詫びと訂正

  第15回 ペアレンティングアワード イクフェスONLINE 女性応援ポータルサイト | 内閣府男女共同参画局