【フランスの育児事情】コロナ禍で出産手控え…子供を望まない親が増加
2021/10/09

フランスでは少子化対策が進められてきたが、近年出生率は低下し続けている。国立統計経済研究所のデータによると、その背景には高齢出産や移民家庭の変化が影響しているという。
コロナ禍で出産手控え
フランスでも予想に反して出生率低下
少子化対策が成功したといわれるフランスで出生率が低下している。フランス国立統計経済研究所によると出生率は2014年から毎年低下。理由は出産年齢の高齢化、出生率を支えていた移民家庭において2世または3世が多くの子供を望まないことなどだ。
コロナ禍当初、巣篭もりによりベビーブームが起こるとの予想もあったが、前年と比べ2020年11月から2021年2月まで出生率は大幅に減少。同年3月にようやく前年と同じ状態に戻った。コロナ禍で出産を控えた人は多く、ロックダウン中の生殖医療センター閉鎖も影響している。
DATA
フランス国立統計経済研究所
文:守隨亨延
*パリ市内チュイルリー公園を歩く親子。 ©Yukinobu Shuzui
FQ JAPAN VOL.59(2021年夏号)より転載