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LINEで子育て家庭を応援! キャリア支援企業と堺市が始めた試みとは?

コロナ禍により子育て世代は誰かに相談することが難しくなっている。そんななかコミュニケーションツールを用いた新たな相談手段が登場した。注目を集める取り組みにスポットを当てていこう。

コロナで増す子育て負担

「子育て支援」という言葉が浸透して久しい。この言葉の広まりには二重の意味がある。1つには、子育てとはパパママ任せにしておくにはあまりにも大きな仕事であること。特に女性に負担がかかる状況が長く続き、疲弊してしまうママもたくさんいた。

もう1つとして、子供はパパママの子供であると同時に社会の子供でもあること。新たな生命の誕生、成長は誰にとっても喜ばしいこと、みんなの希望だ。

こうした背景から、役所や企業の重要なミッションとして「子育て支援」が掲げられるようになったところにコロナ禍が襲ってきた。

国連助成機関の調査報告書によると、コロナ禍の長期化で育児に対する負担は一週間あたり5.2時間増加したという。パパママは子育ての不安、また自身のキャリアなど相談したいことが山ほどあるだろう。

そんな中、キャリア支援を行う株式会社Compassが大阪府堺市の協力の下、堺市民向け子育て支援サービス『Bear baby(ベアーベビー)』の試験運用を2月1日(月)から開始した。

安心を支える3つの機能

『ベアーベビー』をひとことで言えば、LINEを使った子育て世代向けの相談・記録サービスだ。その3つの目玉機能を紹介しよう。

まず相談機能。24時間365日、LINEから子育てや産後のキャリアについて相談できる。対応内容は育児、夫婦・家族、メンタル・傷病、転職・就職などの産後のキャリア相談など多岐にわたる。専門のカウンセラーが助言してくれるので心強い。

2つめは予防接種管理機能だ。子供がいつ、何の予防接種を受けたのか、しっかりと把握しておくことは大事だがなかなか大変なもの。最近でははしかの予防接種を受けていない世代がいることが問題になっていた。

『ベアーベビー』は子供の年齢に合わせて接種できるワクチンを通知。また、接種したワクチンを登録しておく機能もあり、次回の接種時期も通知してくれる。これで数年後の接種も忘れることはない。

3つめは赤ちゃん日記。わが子の成長を写真付きで記録でき、身長体重も数字を入れるとグラフ化される。成長状況を把握しながら、かけがえのない思い出が蓄積されていくだろう。

今後はほかの自治体でも展開予定

Compassでは今後、他の自治体とも連携し、『ベアーベビー』のような子育て世代向けのサービスを拡大し、ユーザーをサポートしていく予定だ。自分の住む自治体でどのような支援策があるか、今一度チェックしてみるのもいいだろう。

近年、子育て支援策に注力している市区町村ではカウンセラーなどへの相談窓口を設けているが、利用するのは躊躇してしまいがちだ。その点、LINEのような身近なツールを通して気軽に相談できるシステムが広がれば、多くのパパママ、そして子供が笑顔になれるだろう。

堺市の取り組みをきっかけに、社会全体で子育てをする気運がさらに広がることが望まれる。




文:平井達也

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