「ゆとり世代夫婦」の家事事情。「宴食世代」と言われるバブル世代との違いは?
2019/09/16
バカにされることが多々あるゆとり世代。この世代の夫婦は、無理なく無駄なく合理的に家事育児をこなしていた!? 男女対等がベースの価値観になっているので、共働きや育児が大変な家庭にとっては、理想的。ほかの世代と照らし合わせながら見るとより面白い。
今までのイメージとは違う
ゆとり世代の特徴とは?
2019年の誕生日で24~30歳になる彼らは、いわゆる「ゆとり世代」の真ん中であり、 上の世代からは「何事も受動的」「ストレス耐性がない」
食世代の定義って?
コミュ食世代 : 平成元年~7年(1989~1995年)生まれ
…食をコミュニケーションツールとしてつながり、 楽しむ世代
ゆる食世代 : 昭和57~63年(1982~1988年)生まれ
…食へのこだわりや男女の役割などの規範意識が薄い(ゆるい)世代
装食世代 : 昭和52~56年(1977~1981年)生まれ
…日常の食をオシャレに装い、 楽しむ世代
選食世代 : 昭和47~51年(1972~1976年)生まれ
…食の安全性など自分の価値観にあった食を選択する世代
遊食世代 : 昭和40~46年(1965~1971年)生まれ
…遊び心を持って食を楽しむようになった世代
宴食世代 : 昭和33~39年(1958~1964年)生まれ
…バブル(宴)の時代に若い社会人であり、 贅沢な食を経験した世代
配偶者とはフェアな関係
何事も二人で一緒に考える
24~30歳の『コミュ食世代』の夫婦は、常に対等でありたいと考えているようだ。「配偶者と対等でいるため共働きがよい」という考えは、 男女とも他の世代に比べ最も高く、 既婚者の約4割がそう思っている。また、 家庭内での選択や決め事は、 何でも2人で一緒に考えるのがコミュ食世代の特徴だ。
家事はできるほうがやればよい
『コミュ食世代』の夫婦は、性別で役割を決めるのではなく、できるほうがやればよいと合理的に考える人が多い。実際に家事はフェアに行っており、「気づいたときに気づいたほうがやっている」
料理については、 面倒な家事というよりは「スキルとして身につけたい」
フェアな関係意識は、
「男女差よりも個人差」のゆとり教育から
『コミュ食世代』の価値観は男女対等がベースになっている。仕事や家事を対等に担うだけでなく、 これまでは女性だけの問題とされていたことを、男性も共有しようとする動きが増えているのだ。
『コミュ食世代』が持つ価値観の背景として、彼らが育った時代の影響があると思われる。彼らはゆとり世代の真ん中であり 自分らしさを重視するゆとり教育を受けている。「男女差よりも個人差」を象徴するものとして、彼らが小学生になった頃から広がり始めたランドセルの多色化や、男女混合名簿の採用などが良い例だ。このような時代に育った『コミュ食世代』にとって、 男女フェアな関係は当然のこと。その上で、無理なく無駄なく合理的に物事を進めるため、「時間があるほう、得意なほうが行えばよい」という考えに至ったようだ。
現在はまだ、共働きであっても出産すると女性が時短勤務となり、家事・育児の多くを担う家庭が多数派だ。しかし今後、働き方改革の広がりとともに『コミュ食世代』
よくゆとり世代だからとバカにされることがあるが、ゆとり世代だからこのそ良い点があるのは間違いない。家事育児は大変なことなので、それをフェアに行えるのは夫婦にとって素晴らしいことだ。
※東京ガス株式会社都市生活研究所調べ