〈第1回〉スーパーDAD養成講座 新米パパの苦悩とは?
2018/04/04
父親になると世界が激変する。自分中心の生活から、子供中心の生活へ……。そんな環境で誰もが陥る戸惑い、不安。しかし! それを乗り越えてこそ「スーパーDAD」だ。これから3回に渡る特別講座で、最強の父親を目指せ!今回は第1回目をご紹介。
ビギナーパパの疑問と苦悩
父親になって、激変する環境に戸惑うばかりの自分……これってオレだけ? いいえ、アナタだけではありません! ここでは、父親歴1年と少しのビギナーDADの生活をのぞき見。ほ~ら、みんな同じ苦悩を抱えているんです!まずはあるビギナーDADの日記から。
そこそこの大手メーカーの中堅社員ヒムラ タツヤ(愛称はヒムタツ)。順調に出世街道を駆け上がってきた彼だが、1年半前に子供が生まれてからは環境および価値観が一変。多くの父親がそうであるように、彼も戸惑いを隠せないでいる。そんな彼がSNSサイトで書き綴っていた「マイピク限定日記」。そこには、ビギナーDADが日々ギモンに思うあれこれが語られていた。
金曜日:家に早く帰りたい!!
会社で僕#01は“仕事人間„で通っている。営業という仕事に自分が向いているという自覚もあるが、実際、いろんな人に会ったり大きな仕事をまとめていくのは面白い。そんなストイックな自分自身も好きだった。でも……この1年半は、仕事に対する気持ちの変化をはっきりと感じている#02。1年半前――間違いない。息子が生まれてからだ!早く帰りたい。早く帰って子供に頬ずりしたい#03。ベタベタしたい、ベロベロしたい。……あぁ、癒されたい!
子供が生まれる前は、こんな気持ちになることは一度もなかった。大昔、妻と出会って浮かれていた頃も、もちろん新婚ホヤホヤの頃だって、依然として「仕事第一主義」を貫いてきた。
ところがどうだ、今のこの有様は。6月はボーナス商戦でウチのようなメーカーは一番忙しい時期だが、そんなもん正直言ってどうでもよくなっている。こんなことは、間違っても同僚には言えない。入社以来積み重ねてきた“仕事人間„というキャラがそれを許さないのだ。
「タイキ……パパはどうしたらいいんだ?」ふとケータイの待ち受け画面#04の中で笑う、愛息のベストショットを眺めては少し涙ぐむ。
【解説と考察】
#01 僕
ヒムラ タツヤ(30歳)。28歳の妻と、1歳半の息子(タイキ)を持つ。仕事が生きがいと公言する典型的な昭和型モーレツ社員だったが、結婚・出産を経て、「人生、仕事だけではダメなんじゃないか」と、価値観が大きく変わり始めている。
#02 仕事に対する気持ちの変化をはっきりと感じている
彼自身、優先順位が「仕事>妻>趣味(ガンプラ)」から、「子供>妻>睡眠>仕事」に大きく変化したことを自覚。
#03 早く帰って子供に頬ずりしたい
子供が生まれる前は仕事バリバリだったDADも、子供が生まれたとたん「早く帰りたい」と思う傾向が。仕事を早く片付けようとするため、効率が上がったという声も。
#04 ケータイの待ち受け画面
『FQ JAPAN』が募ったアンケートによると、「ケータイの待ち受け画面に我が子の写真を設定している」父親は、350人中185人。実に半数以上が子供のベストショットをポケットに持ち歩いている。
土曜日:これが幸せってヤツだよね
仕事が忙しいと特に、家族との休日は癒される。昼間は横浜にショッピングに行き家族で外食。夜は息子をお風呂に入れ#05川の字になって寝る。派手ではないけれど、「幸せってこういうことなんだな」と実感。
今日は大きなショッピングモールでだっこしていた時、なにか笑いのツボにはまったのか、息子がケラケラ笑い出した。もうね、あまりにカワユかったのでチューしてしまった#06。不思議なもんで、まわりは人でごった返していたけれど全く気にならなかった。
この幸福感が伝わったらしく、妻もチューをせがんできた。しかし僕は恥ずかしくて「よせよ、人前だろ」と拒否。すると「なによ、好きじゃなくなっちゃったの!?」と妻がふて腐れる。いや、好きだよ。愛してるよ#07。でもさ、そういう問題じゃないだろ。女は人目を気にしないのか? それとも、僕が変わっちゃったのか?
【解説と考察】
#05 息子をお風呂に入れ
父親が行う育児の代表格が「お風呂入れ」。産後直後の妻にとっては、負担の大きい育児のひとつ。子供と肌のふれあいを通してスキンシップを図れるし、妻も感謝。
#06 チューしてしまった
彼の場合、ほっぺではなく口にチューして、かなりの勢いで息子に嫌がられている。
#07 好きだよ。愛してるよ
恋愛は「盲目」になりがち。恋人時代には妻とも周りの存在なんかわからないくらいベタベタしていたはずなのに、子供が生まれてからは、盲目になる存在が恋人だった妻から子供へと、少しの間変わってしまうのだ。決して妻を愛していないのではない。