睡眠時間の短い日本人 働き方改革との関係は?
2018/03/14
残業続きで万年寝不足状態……なんていう人も多いのでは。世界的にみても、日本は睡眠時間が短いことで知られている。睡眠不足は健康被害、仕事の生産性低下にもつながる。日本が国を挙げて取り組む“働き方改革”と睡眠の関係とは?
ビジネスパーソン1000人に聞いた
働き方改革「実践層」「未実践層」の睡眠満足度
毎日眠ってはいるけれど、仕事や育児、家事などで忙しいパパたち。“満足した睡眠は取れていない”と感じる人も多いのではないだろうか。2014年、経済協力開発機構(OECD)は、世界29カ国を対象に15~64歳の国民平均睡眠時間を発表したが、日本人の睡眠時間は韓国に次いで世界で2番目に短いことがわかっている。
ふとんクリーナーのパイオニアである株式会社レイコップ・ジャパンは、「働き方改革」が導入されている企業と、まだ導入されていない企業で働く30~50代の男女500人ずつ・計1000人に「働き方改革と睡眠調査」アンケートを実施した。
【働き方改革と睡眠時間】
◎平日の平均睡眠時間を比較すると、「実践層」6時間12分、「未実践層」6時間3分となり、実践層の方が1日9分、睡眠時間が長い。
◎働き方改革未「未実践層」の3人に1人(32.4%)は今の睡眠に満足だが、「実践層」は2人に1人(47.0%)が満足している。
◎睡眠への満足度の高い実践層は、仕事に対する「集中力」「記憶力」「注意力」「モチベーション・積極性」「充実感」など、仕事に対するパフォーマンスが未実践層よりも総じて高い。一方、未実践層は、実践層より「疲労感」や「眠気」を感じている。
働き方改革で睡眠満足度が向上。パフォーマンスにも良い影響が出ることがわかった。
【働き方改革と睡眠の質】
◎睡眠の量と質、ビジネスパーソンの約8割が「睡眠の質」(78.0%)を重視し、現在の睡眠環境を「改善したい」(82.4%)。
◎働き方改革により睡眠の質までは改善されていない。7割が「変わらない」(実践層76.4%、未実践層75.6%)と回答。
◎しかし、就寝前の「スマホ」(80.6%)、「夜更かし」(69.2%)、「PC」(56.9%)が習慣化しており、それらが睡眠の質の低下につながると分かっていてもやめられないのが実態。
睡眠の”質”の改善には至らず、多くの人は、就寝前のスマホや夜更かしなど、NG習慣は変えられていない。心当たりがある人も多いのではないだろうか。
【睡眠の質対策 対策あり派と対策なし派】
◎ビジネスパーソンの13.8%が、睡眠の質にこだわり何らかの対策を実践している、睡眠意識の高い“睡眠エリート”。
◎“睡眠エリート”は、睡眠トラブルに対してより敏感で、今の睡眠環境にも満足していない。
◎“睡眠エリート”の3割が、睡眠の質を高めるために寝るときの「温度」(29.0%)に配慮。
睡眠にこだわるビジネスパーソンは「温度」にも注目している、ということがわかった。
スマホさえあればベッド内でも仕事ができる現代
意識的に仕事を遮断して休むことが大切
睡眠の専門家「医療法人みなとみらい」理事長の田中俊一氏は、「夜中にスマホやパソコンを見ることは、真夏の外の光のような強いブルーライトを浴びるようなもの」という。
24時間いつでもどこでも働ける現代だからこそ、「意識的に仕事を休むこと」や「睡眠環境の明るさ」、「音」、「寝床内温度を一定に保つこと」などが肝心。
「意識的に仕事を休むこと」……“21時以降はPCは見ない”など仕事関係者に宣言するなども良い方法のひとつ。
「睡眠環境の明るさ」……光を遮断する。暗幕カーテンもオススメ。起きたらすぐに太陽の光を浴びるとスッキリ起きることができる。
「音」……睡眠時はなるべく無音状態を推奨。目覚まし時計をかける時は90分サイクルを考えて、寝付くまでの時間を15分した時間(7時間半睡眠の場合は7時間45分)でセットすると無理なく起きれる。
「寝床内温度を一定に保つこと」……暑すぎても寒すぎても覚醒反応をを起こしてしまうので、快適な温度を一定に保つことが理想。温度調節のひと工夫をオススメ。
問い合わせ
レイコップ・ジャパン株式会社
TEL:03-5795-2174