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子育て世帯にオススメの「新NISA」活用法とは?リスクの少ない投資方法を徹底解説

2024年に生まれ変わった新NISA。何が変わったのか、どのように活用すればよいのか悩んでいる方も多いのではないだろうか。実は、新NISAは子育て世帯にメリットの多い制度。そこで、旧NISAとの違いやリスクを抑えた投資方法を解説!新NISAの活用で、子育てと将来の安心を両立させよう。

<目次>
1. 子育て世代が知っておきたい安定した資産形成のコツ
2. これまでのNISAとの違い 無期限の非課税とは?
3. 「長期・積立・分散」で安定的な資産形成を目指す

 

子育て世代が知っておきたい
安定した資産形成のコツ

「人生100年時代」と言われる中、「定期預金は、減らないけれどあまり増えない」「結婚や子育て、マイホーム購入、老後資金といったライフイベントで資金が必要になる」といった悩みを持つ人は少なくない。金融機関に預けている普通預金などは、基本的に「自由に引き出せるお金」。これに対して教育費や老後資金など将来のために増やしていきたいお金は、株式や投資信託などへの「投資」を通じて長い期間をかけて少しずつ増やすのがよいと言われる。これが国が強力に推し進めている「貯蓄から投資へ」の政策だ。

「投資」とは、利益を見込んで株式や投資信託などを購入すること。ただ「投資」には元本割れのリスクがあるため、不安に感じてためらっている人も多いかもしれない。リスクを伴う株式・投資信託などへの投資であっても、「長期・積立・分散」の投資を組み合わせることで、安定した資産形成への道が近づく。この投資方法に最適だと国が推奨しているのがNISA(少額投資非課税制度)だ。
 

新「NISA」は何が違う?
無期限の非課税とは

人生三大費用と言われる「子どもの教育」「住宅購入」「老後生活」。給与も上がりづらく物価高の煽りを受ける現代において、貯蓄だけでまとまった資金を、タイミングよく用意するのはそう簡単じゃない。金銭的に無理をしようものなら、日常生活へ支障が出たり、家族関係にも悪影響を与えてしまうことも考えられる。そんな貯蓄だけに頼らない資産形成を応援するため、国の税制優遇制度として2014年1月にスタートしたのがNISA(少額投資非課税制度)

通常、投資で得られた売却益や配当金などの利益には約20%の税金が課されるが、NISAを活用すると、一定枠までの利益が非課税になる。例えば投資で資産運用で100万円の利益が出た場合、通常の証券口座なら約20万円を納税しなければならないが、NISA口座なら非課税となり、100万円が丸々手元に残る。2024年1月にスタートした新NISAは、非課税保有限度額(総枠)が拡大され、非課税保有期間が無期限になった。

また、口座開設期間が恒久化された。新NISAは1つの口座で「つみたて投資枠」として年間120万円まで、「成長投資枠」として年間240万円まで、運用で得た利益が無期限で非課税になる。2つの枠を合わせて年間360万円まで新規で投資でき、生涯で総枠1800万円までを非課税で保有することが可能というわけだ。

出典:金融庁「新しいNISA」

新NISAのポイント

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能!
非課税保有限度額(総枠)が新設!(最大1800万円)
非課税保有限度額(総枠)の再利用が可能!
年間投資枠が拡大!(最大で年間360万円に)
非課税保有期間が無期限!
制度(口座開設期間)が恒久化!

表(※1)ETF=上場投資信託、(※2)REIT=不動産投資信託(※3)金融庁の基準を満たした投資信託に限定(※4)①整理・監理銘柄、②倍託期間20年未満、毎月分配型 の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託などを除外(※5)旧NISAのつみたてNISA対象商品と同様(※6)スポット買付=好きなタイミングと金額で購入する方法 

 

「長期・積立・分散」で
安定的な資産形成を目指す


金融庁の「長期・積立・分散投資のシミュレーション」を見てみよう。 2003年1月から2022年12月まで、毎月1万円を赤色の全世界株式(MSCIオール)連動資産、青色の日経平均株価連動資産それぞれに積み立てて投資した場合、20年後には、両方の資産が預貯金などで積み立てた240万円を大きく上回った。
投資はリスクを伴うが、リスクを抑えるための方法として「長期・積立・分散」投資を組み合わせて資産運用することで、安定的な資産形成が期待できる。このように、積立投資は、今の低金利の時代でも、資産を増やすには有効な手段になるだろう。 
 

■長期投資
長い目で金融商品を保有し続ける方法。安定した運用が期待できる。
■積立投資(定時・定額購入)
毎月、定期的に一定金額ずつ買い付ける方法。リスク抑制が期待できる。
■分散投資
複数の資産に分散して投資する方法。リスクを最小限に抑えることが期待できる。

 
少額から始められるため家計に大きな負担をかけず、長期的に安定して資金を増やすことのできる「新NISA」は、子育て世帯にこそ多くのメリットがある。「新NISA」をうまく活用しながらも、しっかりと投資や経済に関する知識を身に着けて、子どもとの将来や老後への不安に備えよう。


文/加藤 純

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