産後ママにゆとりを贈ろう! 子育て支援サービスが受けられるホテルプランって?
2022/03/31
東京の真ん中・港区赤坂で産後ママが赤ちゃんと一緒にホテルステイできるサービスが誕生した。産後ママの心身のケアはもちろん、育児のプロによるサポートが受けられる話題のプランを利用者の声とともに紹介しよう。
産後ケアは育児のスタート前に
新しいホテルの使い方
これまでリトリートといえば、日常の喧騒から離れた森林やビーチが一般的だったが、日本初の「産後ママの“ベビーと一緒”のリトリートステイ」プランが、ホテルマイステイズプレミア赤坂に2021年11月に誕生した。
企画したのは、女性チームと育児中の男性スタッフ。出産後は赤ちゃんのお世話に追われ、自分のことは後回しというママも多い。そこで、医療機関と自宅の中間地点に位置する新しいサポートプログラムとして開発され、誕生した。本プランでは、プロのナニー(教育ベビーシッター)が滞在中の育児をサポート。
食事は、管理栄養士のオリジナルメニューをホテルシェフが用意。ホテルステイを楽しみながら、パパ・ママが育児を通じて成長できるプランとなっている。
産後リトリートプランの
3つのポイント
①ナニーサービスが受けられる
ナニーは、最高水準のエデュケア(教育+保育)を提供する(株)ポピンズファミリーケアと提携。ナニーサービスの基本時間数は4時間。好きな時間に設定でき、追加手配も可能だ。
「お預かりしている間は、月齢やお子さんの個性に合わせて、一緒に手遊びしたり、スキンシップしたり、おしゃべりやベビーマッサージなどなど。赤ちゃんが少しでも楽しく過ごせるように心がけております。私どもがお預かりしている間、お母さまはお買い物に行ったり、ご自分のために時間を自由に使われています」(ナニーさん)。
滞在中の育児のサポートや、希望すれば育児相談にものってくれる。
②管理栄養士監修の食事サポート
「ホテルシェフによる美味しい食事をゆっくり楽しめるのが何より嬉しい」と本プランを利用したママのエイミーさん。出産後に必要な栄養とカロリーコントロールを考慮した管理栄養士監修のオリジナルメニューをホテルシェフが腕を振るって調理、提供してくれる。
1泊2日で5食(朝・昼・夜・おやつ・夜食)を部屋へ届けてくれるため、人目を気にせずに赤ちゃんを見守りながら食事ができるのも嬉しい。
この日の昼食は、サバのレモン焼き、枝豆と昆布キヌアの梅あえ、とろろ昆布のつみれ汁
③同時宿泊者には別室を無料サービス
この発案者は、自身も子育て真っ最中の男性スタッフの千田支配人。「パパも一緒にホテルステイしたい場合は、別室を無料で提供するのはどうか」とアイデアを出し、産後ケアのパッケージの中に組み込まれた。
エイミーさんは「パパと一緒にナニーさんから育児指導を受けたり、食事中に子供の世話をしてもらったり、ホテルステイを存分に楽しめました」と話し、パパのマットさんも「ママとベビーの側で仕事にも集中しながら、ママのサポートができました」と笑顔を見せた。
ママには休息の
パパには勉強の場にも
マットさんは、「産後のママのメンタルと身体を労わることができ、家族の絆がより深まりました。私自身、子供が生まれたことによる大きな変化に不安がありましたが、このプランのおかげで育児に自信が持てました」と、自分の意識変化について語ってくれた。
企画に参加したスタッフは、次のように話してくれた。
「ベビーと一緒にホテルステイを楽しみたいという需要がますます高まってきています。港区にあるホテルマイステイズプレミア赤坂の産後リトリートプランには、今、全国からお問い合わせが寄せられています。このような産後ケアは、韓国や台湾ではごく当たり前に行われているんです。ぜひ、日本でも産後ケアが当たり前の社会になる一助を担うことができれば嬉しい限りです。また、このプランでは、食事療法によって授乳時期に必要な栄養を摂取できるため、よりスムーズに社会復帰ができるサポートを目指しています。」
産後ケアが本当に必要な時期は、出産後すぐだけではない。あるデータによると、出産から5ヶ月ほど経ったくらいのママの方が産後うつになりやすいという結果も出ている。
こういった産後ママのニーズに寄り添ってくれるサービスの普及は、多くのママが休息を取れるだけでなく、パパとママが同じタイミングで育児について学ぶ機会にもなるため、パパの育児参加へも繋がっていくのではないだろうか。
DATA
ホテルマイステイズプレミア赤坂
東京都港区赤坂2丁目17−54
宿泊プラン「産後ママの“ベビーと一緒”のリトリートステイ」 ¥45,000~(税込/1泊2日)
www.mystays.com/hotel-mystays-premier-akasaka-tokyo
取材・文/脇谷美佳子
写真/松尾夏樹