小池徹平「自分が楽しかったことを子供と一緒にやりたい」理想の父親像について語る
2021/09/10
9/10(金)公開、国民的人気番組「おかあさんといっしょ」の映画最新作『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』に小池徹平さんが登場! 作品の見どころや理想の父親像についてインタビュー。
ヘンテコ世界からの脱出の鍵は
子供たちが握っている
「一緒によく見ていますよ、朝。子供が大好きなんです。そんな映画に出られるなんて、めちゃくちゃ嬉しい。僕の時代は、じゃじゃまる、ぴっころ、ぽろり。当時は母とファミリーコンサートにも行きました」と嬉しそうに『おかあさんといっしょ』の思い出を語る小池さん。
まさに私たちは「おかあさんといっしょ」に育てられたといっても過言ではない。現在放送中の人形劇「ガラピコぷ~」が13代目となる。明るく奔放で好奇心旺盛なウサギのチョロミー。内気で繊細で心配性の狼オオカミ、ムームー。そしてシリーズ初のロボット、生真面目でおしゃべりなガラピコ。ロボットゆえに性別不明だ。三者三様、じつに多様でジェンダーレスなキャラだ。
「子供がガラピコにハマっちゃって(笑)。ガラピコ柄のパジャマで毎晩、寝ています」。
今作で小池さんが演じるのは、ヘンテコ世界の審査官。「『お友だちも真剣に考えて選んでくれよ!』と観客に呼びかけます。そして、僕が審査官として、杏月お姉さんとチョロミーにAかBかの選択を迫るんです」。
はてさて、お姉さんたちは無事ヘンテコ世界から脱出できるのか? 審査官がどう審査したのかは、映画を観てのお楽しみだ。
「これがうちの子のファーストムービー。どんな反応をするのか今から楽しみです」。
CやDを考えることを
大人は忘れてはいけない
「子供たちは、与えられた選択肢のどれでもない答えを自分の中に持っています。気づけば僕ら大人はルールに縛られ、与えられた選択肢の中からだけでしか選ぼうとしていないのではないか? 考えさせられるシーンがあります。そして自分の“好き”を人に伝えることの大切さもメッセージとしてあり、さすが『おかあさんといっしょ』ですね」。
実際、いま世の中は様々な二律背反、例えば「標準化と差異化」「コストと品質」や「強度と軽量化」「時短と利益拡大」といった難問を突きつけられている。イノベーションは、二律背反との戦いであり、それが原動力にもなる。
ケンカした時どうする?
仲直りに必要な2つのこと
物語は、いつも仲良しなお兄さんお姉さんたちがケンカして、モバイルワープで何が起こるかわからないヘンテコ世界に飛ばされるところから始まる。
「仲直りに必要なのは、相手のことを思いやること。そして歩みよること。それが人との絆を築くことなのでしょうね」。
しかし、相手の“好き”を尊重する一方で、自分の“好き”も後回しにしていけない。これら2つが矛盾しないことを、今回の映画は教えてくれる。それが多様性であり、トレードオフに見える関係性を両立させる試みにつながるのだ。
最後に理想の父親像を聞いた。
「父との思い出が重なります。海でのスイカ割りや山キャンプ、バーベキューとか、楽しかったなあ。自分が楽しかったことを子供と一緒にやりたいですね。あの体験がきっと今の僕をつくっている。それから、僕は食べること飲むことが好きなので、子供が生まれた日、梅酒を漬けたんです。将来、子供と酒を飲む日のために。20年物の古酒、楽しみだなあ」。
DATA
『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』
9月10日(金)より全国公開
いつも仲良しなゆういちろうお兄さん、 あつこお姉さん、誠お兄さん、杏月お姉さんがケンカをしてしまい、しずく星からやってきたチョロミーのモバイルワープ でバラバラに飛ばされ大変なことに! ワープした先は何が起こるかわからない、いろいろなヘンテコ世界。そこで出会う楽しくも不思議な人々。そして、あつこお姉さんにある異変が起こり……。お兄さんお姉さんたちは無事“ヘンテコ世界”から帰ってこられるのでしょうか? みんなの力で、お兄さんお姉さんを助けよう!
出演:花田ゆういちろう 小野あつこ 福尾 誠 秋元杏月/横山だいすけ 小林よしひさ 小池徹平
チョロミー ムームー ガラピコ スキッパー 他
声の出演:吉田仁美 冨田泰代 川島得愛 西川貴教
上映時間:67分
配給:日活/ライブ・ビューイング・ジャパン
© 2021「映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!」製作委員会
PROFILE
小池徹平
1986年1月5日生まれ、大阪府出身。2001年「第14回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞。2002年フジテレビ系ドラマ『天体観測』で俳優デビュー(15歳)。また、ウエンツ瑛士とともに音楽デュオ「WaT」を結成、2005年に第56回紅白歌合戦に初出場するなど人気を博す(2016年解散)。以降、数多くのドラマ・映画・舞台と幅広く活躍し、2016年に主演を務めたミュージカル「キンキブーツ」「1789〜バスティーユの恋人たち〜」では、第42回菊田一夫演劇賞で演劇賞を受賞。2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」では橋本左内役を演じる。
写真:松尾夏樹
取材・文:脇谷美佳子
スタイリング:松下洋介
ヘアメイク:加藤ゆい(フリンジ)
衣装:ブルゾン¥26,400(税込)、シャツ¥30,800(税込)(FACTOTUM/FACTOTUM LAB STORE TEL:03-5428-3434)、その他スタイリスト私物
FQ JAPAN VOL.60(2021年秋号)より転載