出産前に確認したい! 「コロナ禍の妊娠出産環境」を整えるための準備リスト
2021/01/14
コロナ前後で大きく変わってしまった妊娠出産環境。不安が募るパパママも安心して新しい命を迎えられるように、“新しい生活様式にあった妊娠・出産準備”ができるチェックリストが作成された。
まずは現状を把握しよう
コロナ禍により、様々なことが当たり前でなくなってしまった。妊娠・出産においても、立ち会い出産や面会のNGなど影響は大きく、不安を抱いているパパママは多いだろう。少しでも安心してその日を迎えられるよう、NPO法人ファザーリング・ ジャパンがスリール株式会社と実施した「コロナ禍前後の妊娠出産アンケート」の結果から現状をしっかり把握し、“新しい妊娠出産環境”に備えよう。
両親学級も立ち会い出産も
実現率が大幅減
アンケートではコロナ禍前後の妊産婦およびその配偶者に同じ質問をし、希望することとその実現率を比較している。
まず、「妊婦検診のパートナーや家族の同伴」について、コロナ前の出産では同伴希望に対し9割近くが実現(87%)していた。一方コロナ禍の出産では、同伴希望に対し実現したのは32%となり、コロナ前後で実現率は半減した。
続いて「民間企業・団体等の両親学級等の受講」について、コロナ前出産での実現率は60%、コロナ禍での実現率は16%と、コロナ後の両親学級等の受講実現率は大幅に減少。
さらに「パートナーや家族の立会い出産」については、コロナ前出産では立ち会い希望に対し87%が実現していたが、コロナ禍出産の立ち会い希望者83%に対し実現したのは半分以下の40%という結果に。
やはり出産時にママのそばに居てあげられない、我が子の誕生という貴重な瞬間に立ち会えないという現状は辛い。そしてママの体調や赤ちゃんの成長を知るだけでなく、父親としての自覚を養う上でも大切な「妊婦検診」や、夫婦の情報格差を埋める「両親学級」への参加実現率低下も悩ましい。
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知ることで心と環境の準備を
こうした問題を解消すべく、NPO法人ファザーリング・ジャパンがスリール株式会社とともに『コロナ禍における新しい妊娠出産環境を整えるためのチェックリスト』を作成した。
チェックリストは「妊夫婦のチェックリスト」「妊夫(妊婦をパートナーに持つ男性)社員が勤務する企業チェックリスト」「妊夫婦の周囲の人チェックリスト」の3構成。コロナ禍に必要な夫婦の準備項目はもちろん、夫婦の勤務先や周りの人への留意事項も網羅されている。夫婦それぞれのチェック欄によってお互いの認識を確認できるので、情報格差問題も解消できそうだ。
勤務先や周りの人に直接リストを渡すのはハードルが高いという場合は、知っておいてほしい項目をチェックし、別の方法で伝えてみてはどうだろう?
コロナ禍での妊娠・出産をとりまく現状に不安を感じてしまうことも多いが、事前に注意すべきことを把握できれば、環境や心の準備もできそうだ。安心して新しい命を迎えられるように、『コロナ禍における新しい妊娠出産環境を整えるためのチェックリスト』を活用してみてはいかがだろうか。
チェックリストはこちら
DATA
〈調査概要〉
・調査名:「コロナ禍前後の妊娠出産アンケート」
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査地域:全国
・調査期間:2020年8月11日~23日
・調査対象:コロナ禍における妊婦およびその配偶者、子育て中の男性女性558人
文:望月椏栖華