衣服以上に、花粉が付きやすい髪の毛。この時期の花粉対策はどうしてる?
2020/02/15
今年も花粉症の季節が到来した。環境省によれば、近年は飛散する花粉量が増えているため、小さな子供も花粉症にかかるようになった。わが子の花粉症対策はどのような手を打てばよいのだろうか。パパがしてあげられることを探ってみよう。
負担の少ない対策を求めるママ
子供の花粉症は年々増えていて、5~9歳で13.7%という調査がある。また時期的にインフルエンザや風邪との見極めが難しい場合がある。子供は自覚症状を大人のようにうまくは伝えられないので、パパママは十分注意してあげることが必要だ。
これは花粉症だ、と判明したらどう対処しようか。3歳から小学生までの、花粉症またはその疑いの子供がいるママ300人を対象にした調査の結果が発表されたので参照してみよう。
子供の花粉対策としては、多くのママが複数の対策を行っていた。マスク、薬、部屋の空気への配慮など、基本的に大人と同じだ。
※花王調べ
一方で、マスク、薬は子供自身にとっては決して楽しいものではない。調査の別の質問項目では、「手軽に」「子供に負担がかからない」方法を求めるママたちの声が浮かび上がってきた。
髪に付きやすいのには理由が
ところで、花王の研究で興味深いものがある。花粉症対策といえば、外気を浮遊したり衣服に付着した花粉に注意が行きがちだが、毛髪にも相当な花粉が付着しているというのだ。
屋外に毛髪や衣服を数時間置いておいて、付着したスギ花粉アレルゲンを測定したところ、毛髪への付着量は衣服以上だったのだ。
※花王調べ
毛髪に付着した花粉を取り除くことで、花粉症の軽減につなげられるかもしれない。どうすればよいのだろうか。
最新の対処法をチェックしよう!
同社は毛髪に花粉が付きやすい原因は液体状態の皮脂であると考え、さまざまな吸油物質を調査した。その上で独自に開発した基材(C-HPC)をシャンプーに配合したところ、微粒子の付きやすさの指標である静摩擦係数を有意に抑制することができたのだ。
C-HPCが配合されたシャンプーを使うことで、花粉はもちろん、その他の微粒子も洗い流すことが期待できる。これはもちろん、子供だけではなく大人についても言えることだ。
また最近は「舌下免疫療法」も注目されている。アレルギーの原因物質を毎日微量ずつ摂取して、体を慣らしていくというもので保険適用される。子供も12歳から受けられる。
子供も含めて花粉症患者は年々増加しているが、その対策の研究も進んでいる。パパ・ママは新しい情報を取り入れてわが子を花粉から守ろう。子供と一緒にお風呂に入ることが多いパパは、シャンプーのチェックからスタートだ。
DATA
Text:平井達也