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大人は「正しいやり方」を示してはいけない!? 個性を伸ばすレッジョ・エミリア教育

「子供は100の言葉をもっている」が理念のレッジョ・エミリア教育。大人が「正しいやり方」を示さずに、子供の個性や能力を伸ばすのがこの教育の特徴だ。

「子供は100の言葉をもつ」
レッジョ・エミリア教育のキホン

レッジョ・エミリア教育は教育思想家・理論家のローリス・マラグッツィが幼児学校の設立を手伝い、発展させたのが始まりだ。「子供は100の言葉をもっている」という理念のもと運営されている。

レッジョ・エミリア教育は未就学児に特化した教育を行う。ピアッツァ(広場)やアトリエ、キッチンなどを備えた心地よい空間で自由に「プロジェッタツィオーネ(探究活動)」をさせる。教師たちはその様子を文字や写真で「ドキュメンテーション(記録化)」し、「報告会議」で「ペタゴジスタ(教育の専門家)」と「アトリエリスタ(芸術の専門家)」や保護者の意見を取り入れて、「プロジェッタツィオーネ」を発展させる。

<レッジョ・エミリア教育のキーワード>

●子供を観察し「ドキュメンテーション」する
●子供の興味関心から「プロジェッタツィオーネ」が始まる
「ペタゴジスタ」が教育学の観点から現場をサポート
「アトリエスタ」がアートの観点から現場をサポート



子育てのヒントを発見できる
「レッジョ・エミリア教育」

大人が「正しいやり方」を示してしまうと、子供は大人と同じようにはできないので、どうしても下手なまねになってしまう。正しさを目的にしてしまうので、せっかくの独創性もそぎ落とされてしまう。

逆にいえば、大人が「正しさ」を脇に置き、ありのままの子供をよく観察して、その個性をそのまま伸ばせる環境を整備してあげられれば、子供は自分の能力を最大限に発揮することができる。


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TEXT:TOSHIMASA OTA

FQ JAPAN VOL.51より転載

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