黒板に向く授業はしない!? 日本初の「イエナプラン教育」を導入した小学校が設立!
2024/06/01
実は新しくない
昔の学校に戻るだけ
「子供たちの顔を見てほしい。これが内側から探究心をもっている子供たちの表情です」と笑みを浮かべるのは桑原昌之校長。
桑原昌之校長はもともと神奈川県の公立小学校の教員だった。
もともとは140年以上の歴史をもつ公立小学校だった校舎。
対話を通して「共に生きることを学ぶ学校」を作っていきたいと語る。「昔は先生や地域のひとたちが議論しながら、子供たち一人一人の幸せのために学校をつくっていましたよね。それと同じことをやるんです。その意味では、実は新しくないんです」。
当初30人程度と見込んでいた入学者は70人も集まった。この学校に通わせるために佐久穂町に移住してきた家族も少なくない。2022年には中学校も設置する予定だ。
教頭の宅明健太さんは、「イエナプランに限らず、日本の教育に選択肢が増えることが大切だと思います。我々が草分けとなって、日本の公教育をともに考えるきっかけにしたい」と抱負を語る。
私立小学校でできることは公立小学校でもできるはず。そう考える教育者も少なくない。2022年4月には広島県福山市にイエナプランの公立小学校が設立予定だ。
DATA
学校法人茂来学園 大日向小学校
長野県南佐久郡佐久穂町大日向 1110
アクセス:北陸新幹線佐久平駅から車で約30分、JR小海線の海瀬駅からは車で約7分。
沿革:2018年12月学校法人設立・小学校設置認可、2019年4月開校。
TEXT:TOSHIMASA OTA
Photo:NAO WATANABE
FQ JAPAN VOL.51より転載