地震でもサバイバルできる子に! 防災スキルがアップする話題のツール
2018/09/12
災害は家族が揃っている時間に起きるとは限らない。生き抜くためには、親だけでなく、子供の防災スキルも高めておく必要がある。今回紹介する「そなえるカルタ」と「そなえるドリル」は、子供の防災意識を高められるアイテムとして話題だ。どのような経緯で誕生したものなのだろうか?
実際に被災された方の声を
もとに制作された防災ツール
子供の防災意識を高めるツールとして、全国の行政や小・中学校関係者の注目を集めているのが「そなえるカルタ」と「そなえるドリル」。
2014年に東日本大震災等で被災した方の声を届ける防災ツールとして、三菱地所レジデンス株式会社が開発したものが「そなえるカルタ」だ。その後、2016 年に発生した熊本地震の事例も追加。災害時に実際に困ったことをベースに、自分だったらどうするか考えたり、周囲の人と話し合ったりして、防災意識を高められる優れたツールとなっている。
そなえるカルタ
東日本大震災・熊本地震等の生の声を届けるために、実際に困ったことを「トイレ」「食糧」「情報」といった切り口で伝える防災ツール。
それを発展させ、子供が思わずやってみたくなる要素を取り入れたのが、親子で考える「そなえるドリル」だ。子供に、もっと防災について考えて備える機会を提供したいと2017年に開発された。
そなえるドリル
子供と大人が家族を想定して考える防災ツール。自分や家族のことを実際に書き、大人と相談して答えを出す要素を取り入れ、具体的な行動につなげる。
子供に配慮した活動が評価され
キッズデザイン賞を受賞
三菱地所レジデンスでは、企業や行政の壁を越え街全体で取り組んでいけるように、9月1日より両ツールを「ドナタデモプロジェクト」と称して一般公開。ホームページ上で誰でもダウンロードが可能となっている。
現在、学校の防災授業(アクティブラーニング)や行政が企画する防災イベント、三菱地所グループが分譲・管理するマンションに留まらず、それ以外のマンションの防災訓練でも活用されている。その卓越した効果は、第12回キッズデザイン賞で、“子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門”を受賞したことからも伺える。
1923年に発生した関東大震災以降、三菱地所グループでは、約90年にわたり大規模な防災訓練を実施。グループ全体で防災・減災に取り組んでいる。今後も「そなえるカルタ」「そなえるドリル」を始めとした様々な防災教育を、幅広く展開していく予定だ。
DATA
ザ・パークハウスの防災プログラム
三菱地所レジデンス株式会社